人気ブログランキング | 話題のタグを見る

●天使と悪魔と死神~映画と落語

ゴールデンウィークの真っ最中にクリスマス映画の話題で申し訳ないが・・
素晴らしき哉、人生
1946年のアメリカ映画。今なお、クリスマスシーズンになるとアメリカ三大ネットワークテレビ局のどこかで必ず放映される映画である。
何をやってもカスをひいてしまう主人公ジョージが川に飛び込み死のうとしたその時、現れたのが二級天使。
「自分なんか生まれてこなかったらよかった」と嘆く主人公ジョージに、天使は「ジョージが生まれてこなかった世界を見せる」と連れて行く。
どんな人間も多くの人に影響を与えていて、支えられているかをジョージは知ることになる。ジョージは危機も乗り越え、家族と共に素晴らしいクリスマスを迎える。

天使のくれた時間
ニコラスケイジ主演。2000年アメリカ映画。
恋人ケイトと別れたジャックはウォール街で成功を治める。何でも持っていると自負するジャックはクリスマスイブに、奇妙な若者に出会う。若者は「本当にそうか確かめろ」と消える。
ジャックが目が覚めると別れたはずの恋人と結婚している。子供も二人。ジャックはタイヤ会社で働くしがないサラリーマン。戸惑いと苛立ちで生活していくうちに、ジャックは人生で何が大切なことかに気づく。その時、再び現れた若者。「幻想は一瞬さ」と消えていく。元の世界に戻ったジャックがとった行動は・・・
この若者は『素晴らしき哉、人生』の二級天使の現代版。しかしピストルで脅かす荒っぽい行動。天使なのか悪魔なのか。
人はもしあの時、違う選択していたら人生はどうだっただろうかと考える。
だがそこに逃げず、現実と向かい合う大切さを気づかせてくれる映画だ。

死神
落語『死神』(春風亭小朝版)を聞いた。
自殺しようとする男に死神が現れ、「死神が病人の枕元に座っていたら駄目。足元に座っていたら助かるから呪文を唱えて追い払え」と言う。その力を生かし医者になるようアドバイスする。主人公は医者になって大金を得るが放蕩三昧、ついに足元に座っている死神しか見えないようになる。困り果てた男に死神が再び現れ、洞窟に連れて行く。
そこには大量のロウソクが揺らめいていた。人間の寿命だという。消えそうなろうそくからは泣き声が聞こえる。男が継ぎ足すと安堵の声と変わる。今の気持ちはどうかと死神に問われ喜びを感じたと答える。男は世のために生きると決意。消える寸前だった男のろうそくが再び燃える

映画やお話の中で天使や悪魔、死神は表バージョン、裏バージョンで生きることの尊さと価値を教えてくれる。
●天使と悪魔と死神~映画と落語_f0234728_1051132.jpg

<神島・八代(ヤツシロ)神社の絵馬>
by feliza0930 | 2014-05-01 10:11 | ・LIFE