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私はすっかり島巡りの虜だ。
友達のお陰で鳥羽の離島行きが日帰り可能だとわかった。
それに今まで鳥羽に行くには特急と思い込んでいたが、急行でも充分だというのもわかった。

何でも形から入る私(笑)。ハイキング用品を揃えた。リュック、ショルダーポシェットにサングラス。『近鉄あみま倶楽部』にも入会。会費1,000円。大きな特典は乗車券2割引券10枚、特急券100円引き10枚。他にも近鉄グループや観光スポットのクーポン付。乗車割引券を使うと最寄駅から鳥羽まで1.000円ちょっとで行ける。この安さ、嬉しいじゃないですか。

明日はお天気がよさそうだ。答志島一人旅を決める。急行を乗継ぎ鳥羽で降り、鳥羽港に向かう。定期船乗り場で「答志島1枚」と言う。「答志島のどこですか。和具に、答志島に、桃取港がありますが」。答志島に三つも港があるなんて知らなかった。「どこでもいいです。一番早く出る船で」と和具にする。和具港は近い。鳥羽から15分。あやうく乗り過ごしそうだった。あわてたので財布の入ったポーチを座席に置き忘れそうになった。が、すぐ気付いたのでセーフだった。乗り過ごしたら大変なとこだった。一日数便しかないので電車のようなわけにはいかない。

鳥羽の観光案内所で答志島の観光マップをもらっておいてよかった。
和具港にはそれらしきものは何もなかった。
島の観光課、もうちょっと力入れて欲しい。が、こののんびりさがいいのかなと思い直す。

答志島は神島より広い。人口も多い。
和具港には活気が溢れている。港で働く若い人も多そうだ。
わかめを茹で上げる匂いがあたりに漂う。船のエンジンの音がなりひびく。漁に出た漁船が戻ってきたようだ。海沿いには海産物を加工する小屋が立ち並んでいる。

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<茹で上がったわかめ>



築影山遊歩道コースを歩く。遊歩道と言ってもなまやさしいものではない。かなりの急坂だ。
港の喧騒が嘘のように平日の山は静かだ。誰ひとり会わないのはこわいが、一人なのでマイペースで歩ける。遊歩道には史跡が点在し、登りきったところに見晴らし台がある。
島の見晴らし台の景色はどこも素晴らしい。雲一つない空、真っ青な海、船。
いろんな悩みも、ちまちまとしたものに思えてくる。頬をなぜる爽やかな風に汗がひいていく。天気を見て決める日帰り旅行の醍醐味だ。「曇り女」も日帰り旅行なら無縁。
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ランチは島に着いた早々、決めた寿司店。
迷わず海鮮丼をオーダー。鮪をのぞき地の魚ばかりという海鮮丼。なんと海老が生きていた。おかみが殻をとってくれて頭を塩焼きにしてくれる。こんな美味しい海鮮丼、今までも食べたことがない!酢飯の具合もほどよい。島で採れたというわかめのお澄ましは薄味で上品だった。

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ランチでエネルギー補給して今度は岩尾山遊歩道を歩く。
このコースには古墳が二箇所ある。

二つ遊歩道を巡り、答志港に行った。次の船まで2時間待ちである。
時間稼ぎに和具港まで今度は直線距離で戻る。ここは次の船まで1時間半待ち。
神島以上の急坂二つ登って足がパンパンである。もう歩きたくない。スマホいじったりして船を待つ。今度は文庫本か新聞を持って来なくっちゃ。

帰ってから三日間、ふくらはぎが痛かった。
でも、私はもう次に行く島はどこにしようかと考えている。

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<軒先の洗濯物>
友達の誘いで神島に行った。
鳥羽から定期船で1時間半余り。意外に近い。
11時半頃到着。船着き場で観光マップをもらう。
リュックを背負って空を見上げる。今日は暑くなりそうだ。着てきたババシャツ、ウールのTシャツが恨めしい。脱ぐに脱げない。ミスった。
このところウォーキング三昧している友達はさすがの装備。暑さ調節しやすいコットンのタンクトップ、Tシャツ、ブラウス。サングラスも勿論持参。足は登山用靴。リュックはスポーツ仕様。
ウォーキングのこつは、ランチをとるところを第一目標と定め歩くことと友達は言う。
桟橋近くの食堂に決めて、ランチ終了時間を確かめ歩き出す。

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神島は三島由紀夫の『潮騒』の舞台となった島だ。『潮騒』は何度も映画化されていて島には吉永小百合の当時の撮影写真が飾ってあった。路地の道は急坂で狭い。車も通れない。すれ違う人の肩が触れそうだ。軒先から生活がうかがえる。
ハイキングコースは山が多い。日頃の運動不足がたたって、友達についていくのがせいいっぱいだ。
ポイントポイントで休憩して水分補給する。
『神島灯台』の傍には「恋人たちの聖地プレート」が設置されていた。プレートに刻まれた名前はブライダルデザイナー「桂由美」。う~む。

『監的哨』は「その火を飛び越して来い」の有名な台詞の舞台になった場所だ。「あまちゃん」の中でもパロディー?台詞があったのも記憶に新しい。監的哨から伊良湖がすぐ近くに見える。手を振れば答えてくれそうな距離だ。それもそのはずほんの4キロしかない。
登り坂でここまで来るのは大変だったが、見下ろす景色の素晴らしいこと!快晴の空、真っ青な海、白い波しぶきをあげて走る船。気持ちいい。
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<神島から見た伊良湖岬>

降りて海岸線を歩く、石灰岩が風化してできた『カルスト地形』が見ごたえがある。
済州島の龍頭岩に負けていないゾ。
カルスト饅頭、カルストせんべいを売ってもよさそうなのに、ここにはお土産店一つない。
地元の人がごつごつした岩をつたって下りてのんびりとわかめを採っている。
波の音が聞こえる。
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お腹がすいてきた。f0234728_1554547.jpg
最初に目を付けた食堂でいただく。目当ての蛸飯はなかったので「しらす定食」をチョイス。
美味しい!食べきれないほどボリュームがある!島の伝統料理もついていて、これで900円は安い!
ゆっくり食べても帰りの船には時間があった。
三島由紀夫が執筆した「寺田さん宅」、墓地など見て回ってもまだまだある。
コーヒーでもと思って先ほど食べた食堂に戻ったら、もう閉まっていた。
土産店もない。コンビニもない。
仕方なく定期船乗り場の自動販売機でコーヒーを買う。
コーヒーを飲んだらもうやることがない。友達はもってきた新聞を読んでいる。
暇だ、眠い。ぼーっと1時間以上、船が来るのを待つ。
帰りの船の中でみんな爆睡した。
二日目は済州島観光ハイライトの世界遺産巡り。世界最長の溶岩洞窟に行く。鍾乳洞はあるが溶岩洞窟は初めて。往復するだけでも結構な距離だ。
出てくるとあれ、あやしかった空模様に晴れ間が出ている。雨の予報が外れるのは大歓迎!

城邑民俗村に向かう。ガイドさんは車内で「ここは人が住んでいるんですよ。住民があなたたちを案内してくれます。顔が不細工だけど、すごく面白いおばさんがいます。その人にあたるといいのですね」
バスが村に近づく。「あ、あなたたちはラッキーでしたね!今言ったおばさんですよ」
少々小太り、顔は確かに大きいが、愛嬌があり不細工と言うのは言い過ぎ。
おばさんは大きな声で私たちを村を案内する。

「済州島は鍵ない、泥棒ない、こじきない」島として有名。ガイドさんから何度も聞いたキャッチフレーズから始まる。達者な日本語、3分に一回笑わせるトークに半ば呆れ、半ば感心する。まだ住んでいる人がいるという家を指さして「済州島の男、働かない。女、みな逃げる。逃げたら戻ってこない。ここのお父さんもお嫁さんが6年前逃げて行ったきり戻ってこない。わたしも逃げる準備しています。」と笑わせる。

済州島は観光の島。住民の半分が観光業に携わっているという。他の職がないので離婚率は韓国一とガイドさんも言っていた。

「済州島の女はよく働く。遊ぶ男のかわりに家を支える。
昼は農作業、夜は馬の毛でかご作り。夏になれば海女さん。80歳の海女さんはまだまだ若い。93歳の海女さんもいる。
済州の女は男児が生まれるまで子供を産む。子供が6人、7人はざら。子供を一人生むとカルシウムはとられ、歯がガタガタになる。だけど済州の女は生んだ後のご褒美に馬の骨のスープを飲む、ここでは腰の曲がった年寄りはいない、こっそそそそそしょう(笑)の人もいない。」
と大いに笑わせる。

おばさんが最後に案内したのが小屋。
ベンチに座る。そこで始まったのが即売会です。見かけたことあるでしょう?会場に閉じ込めてお年寄りに健康布団やら健康食品を売りつけるアレに近いかんじ。
ツアーガイドさんの話、民俗村のおばさんの今までの話は、全てはこれにつながったのね。
なるほど。陳列台に並ぶは、馬の骨から作ったカルシウム、冬虫夏草、アガリクス・・、値段を聞いてびっくり。○万円!白血病で倒れた渡辺謙も妻と冬虫夏草?を買いに来ると言う。

おばさんの話が実に上手い!催眠商法とはこのことだと思った。高いのにもかかわらず手を挙げる人が続出。カードも受け付けると言う。健康食品を買えば五味子(オミジャ)茶のおまけもつくという。
友達はカルシウムを買いたそうだ。半分っこしないかと誘ってくる。馬の骨からとったカルシウムは他と比べ成分が優れているというし、一か月あたりにすると〇千円、高い「皇潤」とほとんど同じ成分というから、おばさんの言うように安いかもしれない。と思い始めること自体が催眠商法術にはまっている!
別に今、足が痛くないのに話を聞いて、急に骨粗鬆症が心配になってくる。おばさんは手をひろげてきれいな爪を見せる。虫歯ひとつないという歯も自慢する。つい買う気になるじゃないですか。が、しかし、しかし、待てよ。カルシウム一年分でこのツアー料金と殆ど同じだ。ここでカルシウムを買ったら、安いツアーで来た意味がなくなるではないか。すんでのことで思いとどまった。
結局、天然の五味子(オミジャ)茶一本購入した。4000円程度だった。
ヨーグルトにかけて食べたり、炭酸でわったりして飲んでいる。ここでしかないという触れ込みも今になれば怪しいものだが、美味しいし、かなり量があるので、おばさんのチップ込みでよしとしている。
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<城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)>

おばさんの話術はエンタメとしても充分いけた。吉本に入って芸能活動でもすれば、人気が出ること間違いなし!おばさんは「民俗村の名物おばさん」としてYouTubeにあがっていた。クリックしたら90%くらい話が同じだった。「私もいつでも逃げる準備している」と言っていたが、おばさんの売り上げは、バスツアーにバックを払ったとしても相当な筈である。何人かいる民俗村のガイドの中で売り上げNo1に違いない。
”プロ村民”のおばさんがこんなうまい商売をやめて、島を逃げるはずはないと私は確信している。
済州島に行った。
二泊三日、全行程に食事つき。
宿泊は特1級ホテル(5つ星)の超格安ツアー。

済州島は公共交通機関のアクセスがよくなく、個人旅行には不便。
シーズンになれば倍近くなる、消費税値上げ前に・・という友人の誘いで行くことになった。

セントレアから2時間で済州空港に着く。思ったより小さい空港だ。名古屋は快晴だったのに、済州は今にも降り出しそうな空。ああ、やっぱり、天気予報通りと諦め境地。となると世界遺産巡りの明日は雨かぁ・・・
添乗員さんについてバスに乗る。ショッキングピンクの車体、紫のカーテンのいかにもの韓国カラーだ。
大型バスに16名が乗って出発!二人座席に一人ずつ座る。ゆったりさ快適。グループツアー若葉マークの私にとって幸運なデビューだ。
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まず龍頭岩へ。こんなものかな。つい英虞湾や四国、北陸の海と比較してしまう。
世界的リゾート地(とガイドさんは言っていた)と比べても遜色ない日本の海岸線景色。

その後、東門市場でガイドさんによもぎのホットク(甘いお焼きみたいなもの)をご馳走になる。半分に折ってカップに入れてくれる。ソウルで食べたのより大きくて美味しい!
焼き立てをハフハフ言って頬張る。値段を聞いて驚いた。なんと1個50円!
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夕食は黒豚カルビ焼肉。サンギョップサル(バラ三枚肉)でなく最近、人気のオッギョプサル(五枚肉)の焼肉、というふれこみだったが、どこが5層になっているか、しみじみながめた黒っぽいバラ肉だった。韓国は焼肉のつけダレが総じて甘い。キムチと一緒に食してちょうどいいのだろう。

時間厳守の真面目な人ばかりで予定より早くホテル着。荷物をほどき、友人と韓国旅行定番の大型スーパーへ買い出し。

韓国のスーパーはでっかい!カートもでっかい!食品も大量パック!まるでアメリカのようだ。人々はどさどさっと商品を入れていく。
日本は個食、お菓子のパッケージも小さく小さくなっているというのに・・・
ガイドさんが「韓国はエンゲル係数が高いんですよ。」言っていたが、さもありなん、韓国人の胃袋はでっかそうだ。
ここで韓国海苔、お菓子のお土産や食料品を調達して、いつもより早く就寝。おやすみなさい。
それはお土産選び。
もう二度と来れないかもしれない旅先、"迷うなら買おう”。
しかし、持って帰るには重いかな、かさばるかも、日本で使えるかなと迷い始めるともうダメ。もう少し考えて欲しいと思ったら後で寄ろうと思うのだが、後になると疲れている。大抵の場合は寄らない。それで「ああ、買えばよかった。(日本で買うことを思えば)大した金額じゃなかったのに」といつも後悔するのだった。

タイのウィークエンドマーケットでもそうだった。
ガラス製のヤモリのペンダントが売っていた。クリアな緑色がきれいだった。大量生産品でないアートなかんじがよい。日本円で1.000円もしなかったと思う。
娘に買ってやろうかと思って夫に聞いた。夫の趣味に合わなかったのだろう。「もう少し考えて後で寄ったら」と言った。
マーケットを見て歩いた。やっぱりさっきのペンダントを買おう!そう思い先ほどの店に戻ろうとした。だが迷い込んだら最後。ここではないと戻っては引き返す、何度、繰り返しただろう。とうとう店が見つからずあきらめた。
ヤモリはアジアでは家を守る幸福の印だという。
実際、買ってきても娘はあまり身につけなかったかもしれない。でも買えなかったヤモリのペンダントは私の記憶の中で今もキラキラと輝いている。

友人とショッピングモールに行く。
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インドの女性は大きなショールをよく羽織っている。
最近は日本もマフラーよりショールが流行っているのか、ショール売り場の面積が大きくなっている。だがインドの品揃えには到底かなわない。
壁面いっぱいにズラ~っと陳列されているショールは壮観だ。
無地、刺繍、柄物・・・。いいものは値段もそれなりに高い。それでも日本で買うより安いのだろう。でもあまりにありすぎて選べない。インドで一枚くらいショールが買いたいと思ったが、結局、買えなかった。
日本に戻ってから地元の馴染みのお店でショールを買った。選んだショールは『Made In India』だった。

ショッピングモールには他に二点、気になるものがあったが、かさばると思い直しやっぱり買うのをやめた。


あの時どうして買わなかったのだろう。荷物なんていっときのことだったのに・・・とインドから帰ってしばらくは頭の中でそればっか(笑)・・・の私はマティリアルガールだ。
そうだ!ラッキーなことに友人のご主人がまだインドにみえる。厚かましいと思ったが、友人を通してご主人に頼んで買ってもらった。
即決力がなかったために買いそこなったお土産は、もうすぐご主人のスーツケースに入ってやってくる。

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<お店のインテリア>
「ゴールデントライアングルって知っている?」と友人が聞く。
「タイやミャンマーあたりの麻薬密造地帯でしょ?で、それが何か???」と私。
「そうじゃなくって、インドの三大観光地。デリーにジャイプールにアグラのこと」

インドに行くにあたって、友人がいろいろプランを練ってくれる。
ジャイプールをどの日程に入れるかで頭を悩ましているらしい。
聞けばジャイプールは車で6時間、混んでいればそれ以上かかると言う。
しかも午前中、象さんタクシーに乗るにはジャイプールで泊まらないといけない、あれをこうするとこれがダメでとか・・・
インドの事情がわからないのでお任せするしかないのだが、わずかな日程で車移動が多いのは、時間が勿体ない気がする。それに観光地巡りだけでは普通のツアーと同じだ。

「じゃあ、ジャイプールは諦めて・・・ボリウッドテーマパークが近くにあるけど、そこはどう?でもすごくマニアックだけど。」と友人。
私は二つ返事で「いい、いい。そこがいい。マニアック大好き!名所はタージマハールさえ行けたら満足。ボリウッドテーマパーク行きた~い。」となって決定したボリウッドテーマパーク行きだった。

友人によるとテーマパークにはミュージカル劇場や映画館、ショッピングセンターやレストランもあるとのこと。ミュージカルを見たいと言う私の希望で、友人のご主人がチケットを予約してくれることになった。
友人はせっかくだから現代劇、古典劇、両方見ようと提案する。映画でさえ何十年の間、二本立てを見たことがないが、今度いつインドに行けるかわからない。
二本見ることになった。

今回の旅行タイトルが決定した。旅行会社の広告ふうにいうと(笑)
「友達と行くインド、迫力のボリウッドミュージカルと白亜に輝く世界遺産タージマハール」である。

テーマパークは全天候型であった。
全天候型施設とはお台場のビーナスフォートとか、マカオのホテルヴェネチアンとか、天井が空の色に塗ってあるアレである。両方とも行ったことはないが、いつまでも真っ青な空なので今、何時なのかわからなくなる空間だ。入場料を払って中に入る。
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開演までインド民芸品ショップをひやかして、いよいよ一回目のミュージカル鑑賞。
『JHUMROO』
あらすじ:広告代理店に勤めるBholaは父親と住んでいる。彼には夢が二つあった。一つは歌手になること、だが歌の才能と思っている父親は反対している。
もう一つは同僚のMeenaに愛を告白することだった。
Bholaは歌のチャンピョン大会に出場する。果たして・・・
・・・公式あらすじを前夜、頭に入れておいた。

ミュージカルはヒンズー語、日本語はおろか英語のイヤホンもない。
ステージど真ん中、総本革張り、ふかふかのスペシャルシート、座り心地が素晴らしい。セレブ気分で鑑賞する。
明らかに音痴なBholaが雷にうたれたように電流が走ると美声になり、また電流で音痴となる、そんな場面が繰り返された。言葉はわからなくてもそのくらいはわかる。
客席には家族連れも目立つ。
ラストは出演者が客席に降りてきて踊りに誘う。手を差し出されると恥ずかしいなと身を固くしていたが(笑)、そんな心配は全然なく私の横を通り過ぎていった。

フードコートで食事をして夜の劇に備える。
開演を待つお客には昼には見かけなかったサリー姿の女性もチラホラ。スペインからとおぼしき団体客も何列か陣取っている。そのためだろう。今度こそ日本語で聞けそうと期待していたイヤホンが全部出はらっていた。またしてもチンプンカンプン、ヒンズー語で鑑賞する。人気演目だけあって見渡せばほとんど満席である。

『ZANGOORA』
あらすじ:王子として生まれたザングーラは父親の暗殺で敵から身を隠すため、ジプシーの家族に預けられ成人をする。その自分の出生に気づき、父を暗殺した相手と出会う、そのとき彼は・・・

インド初のオリジナルミュージカル劇。
左右に巨大スクリーンをもうけ映像が映し出される。三面いっぱい使った立体的なステージ。豪華できらびやかな衣装、スピードと迫力がある生の群舞に度肝を抜かれる。目まぐるしくかわるセットに息をつくひまもない。これは凄い!
言葉がわからなくても感動ものの一大エンターテイメントだった。
インド、本気で勝負しています!

映画とはまた違った迫力の舞台のボリウッドミュージカル。見ごたえある舞台にもうこれで日本に帰ってもいい、と思うくらい堪能したインド到着二日目の夜だった。
コートの空はまだ真っ青だったけど、外はすっかり夜の帳が降りていた。
「お客様のお名前はありませんよ」「再確認のメールがいったかと思いませんが・・・」
そんなものはこない。青ざめる。
夏に夫と行った『落語家と行くなにわクルーズ』がとてもよかったので、今度は友達を誘った。
生野区のコリアンタウン探訪と抱合せ。日帰りプチ大阪旅行だった。
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クルーズは1ケ月前にネットで予約し、すぐ返事がきた。
乗船窓口で、プリントアウトした予約票を見せた。「すみません。お名前はありません。空きがあればご案内できるのですが、あいにく1名しか余裕がありません。」
「そこをなんとか」とダメモトで粘ったがダメなものはダメだ。確かに船で定員オーバーはまずかろう。「でもジャズクルーズなら幸いにも空きがあります。」
仕方がない。それで手をうとうか。
コリアンタウンで急いでランチをすませ、ここまで来たのだから。
それに『道頓堀ジャズクルーズ』はNHKの『あさイチ』<JAPAなび>で紹介していた。一度、乗りたいと思っていたから、いい機会かもと思い直した。2時半出航。長くなった待ち時間に向かいのリバーサイドカフェでお茶する。

その日は暖かかったといえ、やはり11月。午後の川の風は冷たい。
『ジャズクルーズ』は時間も短く値段も安い。船も『なにわクルーズ』より小さくて屋根がない。楽団員4名に客は私たち3名+1名。ほとんど貸切状態だ。三人がけ赤いソファに一人ずつ座る。
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楽団員とのお見合いを避けて後ろに座ったから、前にがらんと席があいた。
聞き慣れたジャズナンバーに一生懸命、手拍子する。行き交う船や川沿いの人たちは音楽演奏に喜んでこちらに手を降ってくれるが、こちらは何せん4名。盛り上がりに欠ける。
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<ジャズクルーズを眺める橋の上の人たち>

友達に「ごめんね、私のチョンボで」とあやる。友達は「いろいろあるのが旅だから」となぐさめてくれた。でも私は内心「ちゃんと予約したのに~」と納得できない。窓口でもっと粘って乗船名簿を見せてもらったらよかったのだろうか。名前の見間違えという可能性もある。
翌朝、予約票を再確認。「ご予約が確定致しました」と書いてある。何日前に再確認メールを送りますとどこにも書いてない。すぐ友人に電話した。「ねぇ、これって抗議レベルだと思わない?」友人は「大阪はケンチャナヨ(韓国語で「構わないよ」)精神なんじゃないの?」「そっかぁ。ケンチャナヨがいいときも悪い時もあるね」「抗議するなら電話より証拠の残るメールがいい」と言われた。
パソコンの前でさあ、どうメールを書こうかと予約票を再び見れば・・・・
アチャー!!!!!
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おとな 0人 1名様 3,000円(税込)
こども 0人 1名様 1,000円(税込)
幼児  0人 無料
その他 お弁当 0個 0円
総合計金額      0円
「0人0円予約」
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人数タブがうまく作動しなかったのか。
ネット予約の落とし穴。0円予約でもシステム上では予約確定。
予約票を確認しなかった私のウッカリ、大失敗。そりゃあ、乗客名簿に載っていないはず。
このところの悪天候が嘘のような珍しく秋晴れで「曇り女」返上と、はしゃいでいたらこの始末。場合によってはクレーマーになっちゃうぞとパソコンの前で拳を上げていたのに(笑)すみません、私が100%悪いです007.gif
窓口のお兄さんは0円予約した私に恥をかかせまいとして「再確認メールがいったはず」と言ってくれたのかもしれない。ま、それはないか。
とにかく
『気をつけよう!ネット予約の落とし穴。届いた予約票は確認して』。
友達が「毎日、カレーでも大丈夫?」と聞いてきた。
もちろん答えはYes。
せっかくインドに来たのだから、本場のカレーを食べなくては勿体ない。
一日少なくとも一回はカレーを食べた。友達がチョイスしてくれたカレーはどれも美味しかった。
お気に入りカレーが二つできた。

一つは赤いカレー、トマトのカレーだ。
我が家ではカレーが少し残ると、トマトの水煮缶を入れカレー味のトマトシチューを作る。トマトカレーはそんな残り物料理とは違って、トマトの味が生きているカレー。それほど辛くなくまろやかな味だ。
イタリア料理店にも連れて行ってもらったのだが、ピザのトマトソースがフレッシュでとても美味しかった。トマトソースに感激したのは初めてだ。瓶や缶でなく生のトマトから作ったのであろう。トマトも日本のと違うのだと思う。
もう一つはパニールカレーだ。パニールとはインドのカッテージチーズのことだ。ぱっと見は豆腐のよう。優しい味でスパイシーなカレーを引き立てていた。
(パニールは家で作れそうだ)と食いしん坊センサーが働いた。

帰国してから本を参考にパニールを3回作った。
作り方は思いのほか、簡単だった。牛乳1リットル、塩小さじ1/4、レモン汁大さじ2を沸騰させて分離したものをこして固める。出る水分はホエイである。
牛乳1リットルをもてあます時があるので、パニール作りは牛乳を無駄にしない点でも気に入った。できたパニールは薄くスライスしてワインと一緒に味わってもよし、サラダに入れてよし、もちろんカレーにと淡白な味なので応用がききそうだ。
最初は国産レモンを入れていたが、レモン汁大さじ2杯とろうとするとレモン1個使う。国産レモン1個100円ほどする。高い。
二回目は冷蔵庫にあったゆずの絞り汁で作った。パニールの味は変わらない。
では、もっと経済的にと、大胆にも酢を入れた。パニールの味はそのままだった。
大量にできるホエイは、カレーやスープに入れると格段と味がアップした。パンにも使ってみた。しっとりとしたパンとなった。

インドにはパニール以外にも、ほうれん草カレー、豆カレー、卵カレーなど豊富なベジタリアンメニューがある。インドは野菜好きにとってパラダイスである。
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<カレースパイスが入った缶>
台湾の人がパスポートを失くしたと言う。
それからが大変だった。
前日の京都&奈良旅行に使ったバス会社に電話。
立ち寄ったサービスエリアにも連絡する。連休中で混雑していたのでスリにあったのだろうか。どちらにせよ、警察に至急、紛失届けを出さなくてはならない。パスポート再発行するには写真もいる。大阪へ行って再発行の手続きをせねば、付き添いは誰が・・・出発は二日後に迫っている。急がなくては時間がない。

その夜はホテルでのお別れパーティーだった。
円卓でないからか、パスポート事件のあったからか、盛り上がらない静かな食事。
そこに一本の電話がかかってきた。「はい、はい、わかりました。届けてくださるのですね」。
みんなの視線が電話に集まる。
バス会社が車内をもういっぺん、何十分もかけて探してくれて、座席のすきまに入り込んだパスポートを見つけたのだった。
宴の雰囲気は一変。拍手。乾杯。歓喜の渦。誰彼となく握手。
パスポートを失くした男性は喜びのあまり奥さんをハグまでする。
付き添いするはずだった者は大阪まで行かなくてすんだので安堵だ。よかったよかった。めでたしめでたし。まるで演出していたかのようなグッドタイミングな、バス会社からの電話だった(笑)。

ところが次に日、また彼はパスポート紛失事件を起こしたのだった。
あんなことがあったのに、リュックの外ポケットに無造作に入れておくなんてちょっと信じられない。学ばない人だ。
結局、またバスの車内に落としていたのだが・・・・
さすがにバス付き添いもカンカンに怒っていた。

ところで、私たちが不思議だったのは、同行の台湾の人達の態度だ。みんな、彼を責めるわけでもない。向こうのリーダーも、「まぁ、見つかったからよろしいでしょう」とのんびりしたものだ。
日本人がツアーでパスポート紛失事件を二度も起こしたら、例え責められなくても、針のむしろではないだろうか。お詫びにコーヒーやビールをおごると思う。
以前、ツアーに参加した友達からこういう話をきいた。ツアーには遅刻常習犯の人がいた。旅行の終わりがけに他の客が、その頃は親しくなっていたのもあって、半ば冗談、半ば本気で「遅刻で迷惑かけたのだから、皆にコーヒーくらいおごってよ」と言ったという。

台湾の人たちはお詫びを言ったからもうそこで完結。周りはねちねち恨みを持たない、失敗した人も卑屈に失敗をひきずらない、ということなのだろうか。もちろんコーヒーやビールのおごりはなかった。
「ひきずらない失点」はカルチャーの違いだろうか。
(なんか、それもいいかも)と思ったパスポート紛失事件だった。

お世話する私たちはとっても疲れたけど、でも「パスポートを紛失したらどうするか」の貴重な事例を経験できたので、まぁ、いいっかぁ、です。
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紅葉にはまだ早かったです。
インドの雨はスコール程度だと思っていた。
ところがその思い込みは着いた早々、覆されることになる。

曇り空、天気予報では下り坂。友人のご主人は出かける私たちに、傘と、濡れてもいいサンダルを買ったらどうかと言ってくれた。友人も私も傘を日本から持ってくるのを忘れたからだ。
朝早くから開いているローカルなスーパーに車で行く。
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驚いた。陽水の歌じゃないけど「傘がない」。いや、店員が案内してくれたコーナーに2本だけあったのだが、真っ黒いおじさん傘。いくらまに合わせでも買いたくないダサい傘。
二人とも買わずに、待たせてあった車に乗る。
雨は次第に本降りになった。時折、雷がピカっと光りゴロゴロと鳴る。
インドでどしゃぶりにあうとは日本を発つ時は思いもしなかった。
5年インドに住んでいた友人も、こんな日は珍しいと言う。

ただでさえ渋滞の道路。滅多に降らない大ぶりの雨で大渋滞。クラクションの嵐、ブーブーブーブーうるさい。排水が悪いのだろう。道路はだんだん冠水してきた。舗装していないでこぼこ道は通るたびに水しぶきが飛ぶ。去年の台風の最中、運転した悪夢がよみがえる。運転手はなぜか道路脇に、脇に寄って運転する。こわくて身体を固くする。窓の外を見れば、土砂降りの中、傘もささない人たちが走る、道路を横切っている。お店で傘コーナがないのはこういう理由なのね。

午前中は渋滞で、結局どこにもたどり着けず車の中だった。
友人のマンションに戻り、近くのマックで買ったバーガーを食べる。肉を使っていないベジバーガーがコロッケのようで美味しかった。