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アメリカンアイドルが危ない!
ずっと視聴率王座を誇っていたのに今や急降下だ。
番組だって手をこまねいているわけではない。新しい試みをいろいろしている。が、いかんせんオーディション番組自体が曲がり角なのは否めない。Xファクターアメリカ版もシーズン3で終了だ。
あるアメリカ人は「もし才能があったら、オーディション番組に出るか。そんなかったるいことをしないで直接売り込みにいく」と言っていた。
視聴者は浮気者だ。必死になって投票をしても、いざデビューになれば知らん顔。CD売り上げにつながらない。。
ただ最近はスコッティやフィリップ・フィリップの成功があるので一概には言えないが。

シーズン13は低迷するアメリカンアイドルの起死回生を狙っていたはずだ。
大勢の挑戦者が集まった。才能ある者が沢山いたはずだ。ジャッジも変えた。ジャッジ方法も変えた。
だがトップ10に残った顔ぶれはどうだろう。
何度も音程が・・と指摘されたCJ。
どこがいいのか未だにさっぱりわからないジェシカ。
ゲイだとカミングアウトしたMKは暗かった。音程もあやうかった。
期待のマラヤは出来不出来の波がありすぎだった。
歌は上手いが、古臭さが否めないディクスターやケイレブ。
唯一のイケメン枠のサムでさえ、頼りない。華がなさすぎるシーズン13の面々だ。

そんななかアレックスはいつも淡々と自分のスタイルで一定の水準以上のパフォーマンスを見せてくれる。
消去法でいくとアレックス優勝かと思っていたら、ここがやはりアメリカンアイドルの面白いところ。
急に躍り出てきたジーナ。この間のRadioHeadのCreep。シーズン13で久々にリピート再生した。最初の印象はほとんどなかったけど、いつの間にか力をつけてきた。きれいにもなっている。何度もボトム入りしながらトップ3に残ったシーズン10のヘイリー。ジーナはヘイリーみたいに大化けしている。それにジーナには今までボトムに入っていない強みもある。

ファイナルはジーナVSアレックスで決まりだろうか。
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http://www.hitfix.com
American Idol Season13、ハリウッドウィークが終わった。
ジャッジが選んだ31から視聴者がラスト2→1を投票し30。
顔ぶれを見ると、女性は別として男性。見た目では絶対選んでいないでしょというくらい微妙。
ゲイとおぼしき人は必ずいる。大抵、マッチョなのに仕草がオネエ系。
客席を前に緊張からか音を外し、これが何万人の挑戦者から選ばれた?とガッカリする人がいるのもいつものこと。

毎年ちょこっとずつルールが変わる。
シーズン13はジャッジが30人から、客席を前に歌う20人を選ぶ。そこから視聴者投票に委ねて10人。
敗者復活で+3人。TOP13が出揃った!
今年は女性のゲイ(いわばレズ)が番組で前代未聞のカミングアウト。意外に保守的なアメリカ社会で裏目に出ず、ベスト13にランクイン。
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<番組公式HPより>

アレックス、私の一押しとなりました。
12の楽器を使いこなすアーティスト。
シリーズ10の、同じくアーティスト系ケイシーはハスキーなうなり声が耳障りのときがあったが、アレックスの美しいファルセットにはつい聞き入ってしまう。歌は上手いだけではダメ。人を惹きつけるものがあるかどうかだと力説するジャッジ達も大絶賛だ。
会場をまるでアレックスのライブに変身してしまうグルーヴな演奏。
客席と目を合わせないのが欠点だとコーチが指摘する。だがそのシャイさが、うるさいほどアピールし過ぎる他の挑戦者の中で、逆に際立つ個性と映る。
「自分はアメアイの求める像と違うとは思うのだけど」。ベスト30を告げられた時もビックリしている様子だった。イケメンではないが、控え目さが応援したくなるキャラだ。

いよいよ波乱含みの本選突入だ。
前シーズンは低調だった。トップ10を男女同数に選ぶ方式にした結果、才能豊かな女性が埋もれてしまった。対し男性陣はパッとしなかった。ある男性挑戦者は歌詞は忘れる、音を外す。だがイケメン(?)な上に障害があるので同情票も加わり、明らかに実力不足なのにしぶとく上位に残っていた。
ファイナリスト女性二人は歌唱力があったが、絵的に地味で今一つ盛り上がりに欠けた。
ニッキーとマライアの確執は審査員席の緊張を生んだ。期待された歌姫マライアの批評は凡庸で、せめての楽しみはファイナルのゲスト出演だった。だがなんということだ。世界が注目する大舞台であり得ない口パク(疑惑)。白けてしまった。
かつてのお化け番組もアメアイ史上最低の視聴率にまで落ち、アメアイももうここまでかと思われた。
が、さすがですね。FOX!生まれ変わって戻ってきましたよ。
サイモン去った後のアメアイの顔だったランディ・ジャクソンの降板。
ランディは「僕ってきれい、チャーミング」発言をするのですね。
イケメンはそんなことは言わないので勿論、ジョークなのだが時々くどかった。
居残り組、真摯な批評が好感度高いキース・アーバン、カムバック組に、華あるジェニファー・ロペス、新しくハリー・コニックが加わった三人体制。見た目も麗しいドリカムユニットだ。
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<FOX公式ページより>

記念応募の勘違い挑戦者に無駄な時間を割かず、サクサク進める編集がスッキリしている。
審査員三人のチームワークは抜群。やっぱり仲が良い方が見ていて楽しい。

さあ、一番楽しみなハリウッド予選、ハリウッド予選では人間臭いドラマが進行する。もめたり決裂したり泣いたり・・・ぶつかり合いながら曲を作り上げていく。協調性だけではダメだ。自分の個性を出して目立たないといけない。

まずは大甘なジェニファーロペスのお陰でたくさん残った挑戦者を倉庫のような建物に集める。
ハリウッドGoサイン2つ(審査員3名)しかもらえなかった挑戦者を再度歌わせ、ふるいにかけるというわけだ。
ハリーが「やってよかったよ。残すべき人がわかった」と発言。
これを考え出した人は偉い!いつもなら二日かかったソロ審査が一日ですむ。
二日かけるとグループ審査への準備期間に不公平になる。
前シーズンは一日目と二日目合格者と混ぜたりと試行錯誤していた。

グループ作り~練習~本番へのドキュメントはいつもハラハラどきどきさせる。自己中行動したり仲間内のメンバーの不平不満を言ったら視聴者投票で不利だと思うのだが、そこは主張するアメリカ人。聞き手が上手いのかつい素をさらけ出す。差し迫った状況で視聴者の好感度まで考え及ぶ余裕がないのだろう。

歌詞が覚えられず掌にかいてカンニングする者が続出した前シーズンの反省からか、「歌詞を忘れたらみんなでサポートするのよ」とジェニファーが声をかける。
今回の三人のアドバイスは愛に裏打ちされた厳しさがある。

落ちた者が「なぜ落ちたか説明してほしい」と食い下がる。「半分は落とさなくちゃいけないのよ、わかって」というジェニファー、だが納得しない挑戦者、そこでハリー「じゃあ、説明しよう、君はいつも下を向いていた。スターになるものは下を向いて歌ってはいけない」。なぜ落ちたか理由をきちんと説明する姿勢が好ましい。
挑戦者は礼をのべ立ち去った。「彼は才能がある、アドバイスを理解して来シーズンにもどってくる」と審査員たち。次なるステップへとつなげるには、欠点をぼやかしてはいけないのだ。
予選で自作の曲をもってきた挑戦者がいた。とても耳に心地よい歌だったのに落とした。
男性二人がNOとしたからだ。ロペスは「(落としたことを)後悔するわよ」。私もなぜ落としたのかと解せなかった。しかしハリーはブレない。「自信を持って歌わないといけない」と伝える。
キースは「切実さ、がむしゃらなものが伝わってくる」挑戦者に評価が高い。

「歌唱力だけではダメだ。個性が光っていないと」
「既成の曲に自分たちの味付けを加えることが必要」
「体調の悪いことを歌えない言い訳にはしない」
三人のコメントに説得力がある。

番組では時間の都合上、全てのグループの歌は紹介しなかったのだが
とりあえず聞いた中で印象に残ったのは
透明な声が魅力のマジェスティ
軽やかな歌声に特異な才能を感じさせるケンジー
笑顔がチャーミング、ルックスもgoodなブリアナ
シーズン10のケイシーを彷彿させるアーティスト、アレックス
26歳で4人の子持ち、教会のワーシップリーダー、モーリス
教会の音楽関係の人は肩に力が入っている人が多い印象だが、モーリスは自然体なのがよい。
亡くなった最愛の兄に自作の歌を捧げたセイヴィオン。ズルい。つい感情移入してしまう。
16歳にして既に堂々たる風格、マラヤ・ワトソン

ブリアナとマジェスティの女子2人が私のイチ押しだ。+マラヤ(追加)
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もうHOTな話題ではないけど・・・
年齢に似合わぬ低音ボイスが災いして、どこのグループにも入れなかったスコッティ
結果としてジェシーを追い出してしまい、泣いてあやまった。
ハリウッド予選では思うように歌えなくて落ち込んでいたスコッティ。

それが本戦では、どこからくるのかその自信。キメポーズ、どや顔でのカメラ目線。大きくぶれることのない手堅いパフォーマンスの連打で、優勝をかっさらっていった。一度もボトムに入ったことがないぶっちぎりの強さだった。
特徴あるマイクの持ち方はいわば「笛吹く少年」(マネ)。
視聴者から絶大の支持で選ばれしスコッティは、これから輝き続けるのか。
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秋からは、シーズン9で審査員を降板したサイモンコ-ウェルのアメリカ版『X-Factor』が始まる。 出場年齢の上限をなくし、アーティスト発掘にのりだす。また、予選で候補者が審査員に背を向けて(顔を隠して)歌うという見た目要素をとっぱらったオーディション番組『The Voice』もこの四月にスタートした。クリスティーナ・アギレラなどアメアイも真っ青な審査員を揃えている。国民的人気番組アメリカンアイドルに対抗して、脱”アイドル”オーディション番組が次々と誕生する。

後半はほとんど手抜き(?)絶賛コメントだったスティーブンタイラー。大人しく審査員席に座っているのにそろそろ飽きてきたのではないだろうか。彼の去就も気になるアメアイ11。

オーディション番組からまだまだ目が離せない!!
真っ白な紙吹雪が舞う。客席にも舞う。ステージに雪のように降り積もる
「優勝者は・・・スコッティ!」と司会者が告げた瞬間、ノキアホールはウワァ!と大歓声で包まれた。
「これまで長い道のりをローレンと闘ってきた。この結果を神様に感謝したい」。いつも憎たらしいほど冷静なスコッティだが、今日はさすがに声が上ずっている。(本当だね。よく頑張ったよ)予選から見ていた私は涙がこぼれる。え?どうしてなの?泣いている自分に驚く。ローレンが勝っても、彼は同じことを言っただろう。そのくらいファイナルには相手を蹴落としてまで勝ちたいというギラギラしたものは感じられなかった。それが物足りなかったのだが、ハイスクールの挑戦者らしく爽やか青春、FRIENDSHIPファイナルもよかろう。

スコッティはデビュー予定曲(決勝の二人にそれぞれ用意される)を歌う。歌詞のテロップが入る。前に聞いたときは地味な曲だと思ったのに、歌詞の意味がわかると、じ~んとくる。うん、悪くない。♪まだまだ未熟な自分だけど、君への愛。言葉では言い表せないけど一生かけても伝えてみせる♪ さすが、名プロデューサー、ジミー。アメリカ人のツボを心得ている。やさぐれ(笑)ヘイリーでは歌えない。スコッティは客席に降り、両親はじめ前列の人と次々とハグする。ステージに戻ると、かつてライバルであった仲間達のハグが待っていた。審査員のジェニファーロペス達もいつの間に壇上に上り、ハグの輪に加わっている。アメアイ10の感動の瞬間だった。
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ナビゲーターの小倉智昭やディープスペクターは言う。「アメリカンアイドルのフィナーレはアカデミー受賞式みたいなもの」。それはさすがに言い過ぎでしょと思ったが、あながち嘘ではなかった。次々と高級車から真っ赤な絨毯に舞い降りるトップ13とゲストたち。トム・ジョーンズやトニー・ベネットなどアメリカポップ界の重鎮、今をときめくレディーガガやビヨンセ等、豪華なゲストたち。ゲストと競演するトップ13のパフォーマンスはとても楽しい。

彼らはファイナリストの二人に容赦ない。「16歳と17歳だよ。俺たちは子供に負けた」「まだミルクのにおいがするわ」「選挙権もない」「R指定映画も見られない」「筆記体なんてやっとこの間、書けたんだよ。俺は5年前から書いているのに」(ええ?!そうなの?アメリカ人!)遠慮のおけないコメントが仲の良さを表している。

脱落ショックの自虐ネタコントが笑える。「二度も脱落したんだよ。動揺して医者に助けられたのを見ただろう。」「ランディに何度も優勝候補だって言われたのに」とどちらの脱落ショックが大きかったか言い争っている二人に、たすきがけしたピア登場!タスキには『私が一番ショック』の文字が。優勝候補の呼び名が一番高かったピアに二人は頭があがらない。すごすご退散(笑)

審査員の秘蔵映像が合間に紹介される。「優勝だ」「優勝戦線に舞い戻ったぞ」「優勝に近づいた」ランディーは一体、何人に「優勝!」と叫んだだろうか。「美しい」と出場者から賞賛され幸せに酔うジェニファー。その映像を見て、今日のゲストであるラテン歌手の夫は渋い顔。放送禁止用語連発のスティーブン。映像を見て一人でにやけてしまう。

トップ11あたりから大甘で最上級の褒め言葉の大安売り、番組にしまりがなくなった審査員のコメントだったが、どの人も温かい人たちだった。
スコッティとローレンが才能あふれる軍団のトップかと拍子抜けしたが、じゃあ誰だったら優勝にふさわしいかったのかというと思いつかない。飛び抜けたカリスマはいなかった。だけど一人一人の個性が光っていた。

「一番ショックだったのはジェイムズが落ちたこと」と言う心優しいステファノ。彼の透明感のある伸びやかな声が好きだった。シャウトするロッカー魂の持ち主ジェイムズ、愛すべきポール、ベースひきの頑固なアーティスト、ケイシー、ゴスペルなら超音域の持ち主、ジェイコブ、年に似合わぬ低音の魅力、レディースキラー(?)のスコッティ、リズム感抜群のダンサー、ナイーマ、ディーバのピア、天才少女ティア、やさぐれ&男前ヘイリー、そして全アメリカの妹ローレン。全員がアメアイシーズン10の優勝者。一人欠けても寂しい。

アメリカアイドル10フィナーレはお祭り騒ぎ。そう、シーズン10はそれでいいのだ。
f0234728_20165938.jpg「お楽しみはこれからよ」。しっかりカメラ目線でピースサインをするヘイリー。勝ち気さを隠さないのが小気味いい。

それにしてもヘイリーがトップ3まで残るとは誰が予想したのだろう。予選の時のヘイリーは全くといっていいほど記憶にない。ジェイムズ、ステファノ、ジェイコブ、スコッティなどは覚えているのだが。本選に入ってからは、私にとってはヘイリーはヨーデル(?)を歌った変なコンテスタントだった。ジャッジに「方向性を定めよ」といつも言われていた。コーチのジミーは「優勝だけがすべてじゃないんだ」と、最初から優勝する筈はないと言わんばかりだった。確かにヘイリーはいつ落ちても不思議ではなかった。よく言えばジャズクラブシンガー、一つ間違えば場末のスナックのお姉ちゃん。はすっぱさ&下品さ、境界線ギリギリのヘイリー。スコッティやジェイムズには大甘なジャッジも、ヘイリーには手厳しい。しかし彼女は笑顔でポジティブに受け取り、時には果敢にも言い返しをする。

ボトム3の常連だったのに、ギリギリでアウトをまぬがれ、気づけばまさかのトップ3。彼女が光り輝き出してきたのは、いつからだったのか。とにかく私は次第にヘイリーから目が離せなくなった。ファッションも垢抜けしてきた。目をこらせば、ちょっと昔のハリウッド女優に見えないこともない。いつの間にか美しさと貫禄を身につけたヘイリーだった。

ヘイリーの魅力はブルージーでソウルフルな声だ。曲と声がピッタリはまると、会場は総立ちだ。しかし選曲をミスると、セクシーでハスキーボイスが、しわがれがなり声に色褪せる。マイケル・ジャクソンの曲は私でさえう~ん?であった。オールマイテイーでないのがヘイリーの個性だ。
"おらが村意識"が強力な応援団になるらしいアメリカンアイドルで、都会のシカゴ出身。ティーンエイジャーのアイドルには不向きな女性、風貌、声。スコッティのようにいつもクロスをして、クリスチャン層にアピールするわけでもない。アメアイアイドルには不利な要素がこれだけありながら、よくぞトップ3まで残ったものだ。アメアイ10の奇跡かもしれない。

シーズン8の準優勝者のアダム・ランバートがヘイリー投票を呼びかけたり、音楽雑誌(?)がヘイリー支持声明出したり、ヘイリーはアメリカではもしかして玄人好み?
しかし、玄人は二時間も電話投票し続けないのだ(^^)。
はたしてヘイリーは田舎の底力とティーンエイジャーパワーに負けた。最後に言い放った言葉が冒頭の「これで終わりじゃないわ。お楽しみはこれからよ」049.gif

ファイナルはアメアイ史上初のティーンエイジャー対決。番組の狙い通り、アイドル発掘にふさわしい二人。しかし器用だがいつも金太郎飴のようなパフォーマンスのスコッティ、ふつうにうまいけど、心動かされたことはないローレンの歌。まだ若いから仕方がないことだけど。

お気に入りのヘイリーが去り、すっかりテンションが下がった私である。最後まで見ますけどね。
シーズン9と違う点は挑戦者にユニバーサルレコードの大物プロデューサー、ジミーがつき選曲からアレンジ、歌い方までみっちり指導する点だ。
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ジェイコブは歌いたい曲があったのに「古い曲だ」と斬りすてられた。かわいそうに彼は「選曲が悪い」「感情移入しすぎな歌い方が悪い」「視聴者に向かってあの言い方が不遜だ」とさんざんな言われようだった。そのため萎縮したのか次第に予選の時の輝きは薄れてしまった。
f0234728_2323579.jpgケイシーはコンテスト向きの曲ではないと言われても頑として譲らなかった。とうとうジミーの方が「ケイシーは息子に似ている。言うことを聞かないからしたいようにさせるさ」と折れてしまった。

f0234728_2342127.jpg審査員の意見は時として矛盾している。
「自分の方向性を絞れ」「いろいろなジャンルに挑戦せよ」。一体どっちよと思う。
バラードが得意なピアに向かって「あなたがバラードがうまいのはみんなわかっている。違うあなたを見たい」。次の週、アップテンポな曲をもってきてピアは散った。

f0234728_2352645.jpgスコッティはグループ審査のとき、泣きべそかいていた。あの時の彼はどこへやら、今は妙に自信たっぷりだ。どや顔(笑)で歌う。あまりにカントリーにどんぴしゃだからか、審査員は彼にいろいろ挑戦せよとは言わない。「全女性を魅了する音」と絶賛の嵐だ。全女性は言い過ぎだろうと私はテレビの前で突っ込む。

f0234728_2363068.jpgジミーと審査員の意見の食い違いもしばしば起きる。
ジミーはヘイリーにレディーガガのCD未収録曲を勧めた。審査員はここまできたらもっと大衆に知られている曲を選曲すべきだったと批判した。

自分の主張、プロデューサーの意向、審査員の意見、どこに重きをおくか、どこまで従うか。自分の気持ちに正直にいたい、でも上に勝ち進むには折れるしかないのか挑戦者は苦しむ。

前回、ヘイリーは神懸かりのパフォーマンスをした。
ボトム3の常連だったヘイリーが予想に反してしぶとく残っている。優勝争いはますます混沌としてきた。

シーズン10を制するのは一体誰だろうか。答えは・・・もうすぐ出る!
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ステファノは数年前、交通事故に会い九死に一生を得た。救急車に運ばれ気づいたら病院だった。生きているのも不思議なくらい大事故だった。今も痛ましい傷跡が腕に鋭く残る。

大好きな音楽もできなかった日々。しかしいつか自分の夢をかなえる。そう、アメリカンアイドルに出てスターになる!そのためリハビリに励んだ。

ステファノの声はのびやかでまっすぐだ。
しかしつい独りよがりの熱唱をしてしまう。
ジェニファーは彼にアドバイスをする
「観客と一体にならなくては。目をつぶって歌ってはダメ」
プロデューサーのジミーは言う。
「イケメンなんだから、自分に自信を持ってもっと堂々とせよ。観客にこびるな」。
二人のアドバイスは抽象的で難しい。

個性派そろいのシーズン10挑戦者たちの中でステファノの陰は薄い。ボトム3に何度も入った。

ステファノはもう達観しているようだ。
何度も脱落の憂き目にあった。ここまできたら上出来だと思っていたのか。審査の結果を待つ彼の目にはもはやオドオドしたおびえはなかった。

ステファノは落ちた。しかし彼の笑顔はひきつっていない。重圧から解放された喜びの方が大きいのか。司会者に今の気持ちを聞かれると「歌いたくてうずうずしているんだ。早く歌わせてくれ」。
私はもう一度『If You Don't Know Me By Now』を聞きたかった。
ステファノは歌唱力はあるのだが、心に響くときとそうでない時がある。
しかしこれは文句なしにステファノのNo1だった。私にはオリジナルよりはるかにいいように思えた。TOP12放送後、何度リピートして聞いたことだろう。「今日、最高のパフォーマンスだ!」と、まだ他のコンテスタントが歌い終わらないうちに審査員が叫んだ。
http://www.youtube.com/watch?v=4t4BJmp1CKw

しかし彼が歌いだしたのは違う歌だった。
ステファノが歌い終わらないうちにジェイムズが飛び出した。小柄な彼を後ろから抱き上げた彼はずっと泣いていた。同じ挑戦者であった二人に友情を越えた絆があったのだろう。

こうしてまた一人、ステージから去っていった。
全米が震撼した!!
優勝候補の呼び声が高かったピアがTOP9で去った。思いがけない結果を審査員たちも受け入れることができない。ランディーは言う。「視聴者にこれほど怒りを覚えたことはない」救う権利をケイシーに既に行使したので、彼らは投票結果をもう覆すことはできない。
観客はブーイングの嵐だ。てっきり自分が落ちると思ったステファノは、かわいそうに身の置き場がないようだ。まるで、自分が落ちた方がよかったと責めているみたいだ。

ピアは最後のパフォーマンスをする。涙こらえ堂々と歌いきる様は、シーズン10一番のディーバにふさわしい。スクリーンでは彼女の軌跡を映し出す。

今週もまた一人落ちる。
ステファノが再び下位3人に入った。せいいっぱいパフォーマンスした彼は、もはや落ちても何の悔いもないようにみえた。覚悟を決めたかのように天を仰いでいる。しかし司会者が告げた名前は・・ステファノではなかった。ポールだった。ド派手なバラのスーツ、ニワトリのような珍妙なダンス。脱力系ゆるキャラに独特のゆる(?)ボイス。声量はさほどないが、見てるものをハッピーにさせる、どこまでも明るいポール。私はアメアイの桑田(サザン)と名付けた。
審査員のスティーブン・タイラーにして「音を外すのもおまえの個性だ。」と言わしめたポール。
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ポールはピアよりもっと早く去ると予想していたので、私は驚かなかった。サイモン・コーウェルなら、彼はここまで残っていなかっただろう。
しかしポールの散り際は鮮やかだった。ジェニファー・ロペスは彼に頼む。「お願い、もう一度、Maggie Mayを歌って。」彼女の目は涙で濡れている。

ポールは「湿っぽいのはやめようぜ」と言って、いつものようにノリノリでステージを所狭しと動いて歌う。寂しいけれど笑顔で送り出そうよ、観客のそんな気持ちが伝わってくる。歌い終わったポールの元に、残ったメンバーが駆け寄る。ポールは爽やかにアメアイを去っていった。最後まで彼らしいステージだった。
http://www.youtube.com/watch?v=neybx6Npp64&feature=player_embedded
愛すべきポールはこうしていなくなった。
アメリカンアイドルシーズン10の投票数が番組史上最高の5500万人が集まったそうだ。トップ11がパフォーマンスした週だ。その投票結果がケイシーのアウトだった。

『アメリカンアイドル』は常に視聴率トップをキープする国民的人気番組。NHK紅白が毎週放送されるみたいなものだ。違うのはアメリカンアイドルは、途中から視聴者が投票して一人ずつ挑戦者を落としていくので、回を追うごとにヒートアップしていくところだ。

アイドル評論家(?)の娘が言った。
「視聴者参加といえば男性が有利だね。アイドルが好きなのは女性だから」
娘よ!あなたは正しかった。現在(日本放送時)トップ9の内訳は男性6人、女性3人だ。
アメリカンアイドルの投票方法は電話、メール、Facebookの三つ。放送後の二時間以内に何度でも投票できる。
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いくら国民的人気番組といえども、中高年が電話やPCにかじりついて投票する姿は想像しにくい。お気に入りに熱くなって複数投票するのはどの世代か。そう考えると、男性が多く残っているのも納得できる。

ところで、投票といえば日本のAKB48の総選挙。お目当てに投票したくてCD複数買いするファンたち。AKBを支えるのはオタクと呼ばれる男性たち?それとも同じ年頃の少年、少女たち?
アメリカンアイドルとはファン構造が違うが、若いファンの心理は同じだ。複数買い、複数投票が"アイドル"を支える。

アメリカンアイドルの実力を競う勝ち抜き戦のような色合いは、視聴者が参加するトップ24から突然、変貌する。選ばれる者は、あくまで視聴者から支持される「アイドル」でなくてはいけないのだ。審査員の思惑から外れていくことも大いにありうる。だからこそ、ケイシーが落ちた時、審査員達はあわてふためき、彼を救済したのだ。但し、その権利は一度しか使えない。今後、彼らは視聴者の出した結果に全面的に従わなければならない。
これがアメリカンアイドルの特徴であり、限界なのだ。

とかいいつつも、放送が待ち遠しい週末である。