二日目は済州島観光ハイライトの世界遺産巡り。世界最長の溶岩洞窟に行く。鍾乳洞はあるが溶岩洞窟は初めて。往復するだけでも結構な距離だ。
出てくるとあれ、あやしかった空模様に晴れ間が出ている。雨の予報が外れるのは大歓迎!

城邑民俗村に向かう。ガイドさんは車内で「ここは人が住んでいるんですよ。住民があなたたちを案内してくれます。顔が不細工だけど、すごく面白いおばさんがいます。その人にあたるといいのですね」
バスが村に近づく。「あ、あなたたちはラッキーでしたね!今言ったおばさんですよ」
少々小太り、顔は確かに大きいが、愛嬌があり不細工と言うのは言い過ぎ。
おばさんは大きな声で私たちを村を案内する。

「済州島は鍵ない、泥棒ない、こじきない」島として有名。ガイドさんから何度も聞いたキャッチフレーズから始まる。達者な日本語、3分に一回笑わせるトークに半ば呆れ、半ば感心する。まだ住んでいる人がいるという家を指さして「済州島の男、働かない。女、みな逃げる。逃げたら戻ってこない。ここのお父さんもお嫁さんが6年前逃げて行ったきり戻ってこない。わたしも逃げる準備しています。」と笑わせる。

済州島は観光の島。住民の半分が観光業に携わっているという。他の職がないので離婚率は韓国一とガイドさんも言っていた。

「済州島の女はよく働く。遊ぶ男のかわりに家を支える。
昼は農作業、夜は馬の毛でかご作り。夏になれば海女さん。80歳の海女さんはまだまだ若い。93歳の海女さんもいる。
済州の女は男児が生まれるまで子供を産む。子供が6人、7人はざら。子供を一人生むとカルシウムはとられ、歯がガタガタになる。だけど済州の女は生んだ後のご褒美に馬の骨のスープを飲む、ここでは腰の曲がった年寄りはいない、こっそそそそそしょう(笑)の人もいない。」
と大いに笑わせる。

おばさんが最後に案内したのが小屋。
ベンチに座る。そこで始まったのが即売会です。見かけたことあるでしょう?会場に閉じ込めてお年寄りに健康布団やら健康食品を売りつけるアレに近いかんじ。
ツアーガイドさんの話、民俗村のおばさんの今までの話は、全てはこれにつながったのね。
なるほど。陳列台に並ぶは、馬の骨から作ったカルシウム、冬虫夏草、アガリクス・・、値段を聞いてびっくり。○万円!白血病で倒れた渡辺謙も妻と冬虫夏草?を買いに来ると言う。

おばさんの話が実に上手い!催眠商法とはこのことだと思った。高いのにもかかわらず手を挙げる人が続出。カードも受け付けると言う。健康食品を買えば五味子(オミジャ)茶のおまけもつくという。
友達はカルシウムを買いたそうだ。半分っこしないかと誘ってくる。馬の骨からとったカルシウムは他と比べ成分が優れているというし、一か月あたりにすると〇千円、高い「皇潤」とほとんど同じ成分というから、おばさんの言うように安いかもしれない。と思い始めること自体が催眠商法術にはまっている!
別に今、足が痛くないのに話を聞いて、急に骨粗鬆症が心配になってくる。おばさんは手をひろげてきれいな爪を見せる。虫歯ひとつないという歯も自慢する。つい買う気になるじゃないですか。が、しかし、しかし、待てよ。カルシウム一年分でこのツアー料金と殆ど同じだ。ここでカルシウムを買ったら、安いツアーで来た意味がなくなるではないか。すんでのことで思いとどまった。
結局、天然の五味子(オミジャ)茶一本購入した。4000円程度だった。
ヨーグルトにかけて食べたり、炭酸でわったりして飲んでいる。ここでしかないという触れ込みも今になれば怪しいものだが、美味しいし、かなり量があるので、おばさんのチップ込みでよしとしている。
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<城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)>

おばさんの話術はエンタメとしても充分いけた。吉本に入って芸能活動でもすれば、人気が出ること間違いなし!おばさんは「民俗村の名物おばさん」としてYouTubeにあがっていた。クリックしたら90%くらい話が同じだった。「私もいつでも逃げる準備している」と言っていたが、おばさんの売り上げは、バスツアーにバックを払ったとしても相当な筈である。何人かいる民俗村のガイドの中で売り上げNo1に違いない。
”プロ村民”のおばさんがこんなうまい商売をやめて、島を逃げるはずはないと私は確信している。
済州島に行った。
二泊三日、全行程に食事つき。
宿泊は特1級ホテル(5つ星)の超格安ツアー。

済州島は公共交通機関のアクセスがよくなく、個人旅行には不便。
シーズンになれば倍近くなる、消費税値上げ前に・・という友人の誘いで行くことになった。

セントレアから2時間で済州空港に着く。思ったより小さい空港だ。名古屋は快晴だったのに、済州は今にも降り出しそうな空。ああ、やっぱり、天気予報通りと諦め境地。となると世界遺産巡りの明日は雨かぁ・・・
添乗員さんについてバスに乗る。ショッキングピンクの車体、紫のカーテンのいかにもの韓国カラーだ。
大型バスに16名が乗って出発!二人座席に一人ずつ座る。ゆったりさ快適。グループツアー若葉マークの私にとって幸運なデビューだ。
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まず龍頭岩へ。こんなものかな。つい英虞湾や四国、北陸の海と比較してしまう。
世界的リゾート地(とガイドさんは言っていた)と比べても遜色ない日本の海岸線景色。

その後、東門市場でガイドさんによもぎのホットク(甘いお焼きみたいなもの)をご馳走になる。半分に折ってカップに入れてくれる。ソウルで食べたのより大きくて美味しい!
焼き立てをハフハフ言って頬張る。値段を聞いて驚いた。なんと1個50円!
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夕食は黒豚カルビ焼肉。サンギョップサル(バラ三枚肉)でなく最近、人気のオッギョプサル(五枚肉)の焼肉、というふれこみだったが、どこが5層になっているか、しみじみながめた黒っぽいバラ肉だった。韓国は焼肉のつけダレが総じて甘い。キムチと一緒に食してちょうどいいのだろう。

時間厳守の真面目な人ばかりで予定より早くホテル着。荷物をほどき、友人と韓国旅行定番の大型スーパーへ買い出し。

韓国のスーパーはでっかい!カートもでっかい!食品も大量パック!まるでアメリカのようだ。人々はどさどさっと商品を入れていく。
日本は個食、お菓子のパッケージも小さく小さくなっているというのに・・・
ガイドさんが「韓国はエンゲル係数が高いんですよ。」言っていたが、さもありなん、韓国人の胃袋はでっかそうだ。
ここで韓国海苔、お菓子のお土産や食料品を調達して、いつもより早く就寝。おやすみなさい。
日本人と結婚している中国人女性が、韓国人女性に尋ねた。
「日本と韓国とどちらが好きですか」
韓国人女性はご主人の仕事の関係で日本にやってきたばかりだ。

2月22日は「竹島の日」。パク・クネ大統領の「陰口外交」。日韓首脳会談が未だ開かれない異常事態。
彼女がどのように応えるか周りも固唾を飲んで見守っていたら・・・
「日本の方が好きです。」
「姑が離れているから(韓国にいるから)」。
一同、大笑い。上手く切り返した彼女の機転に感心した。

歴史解釈は違えど、嫁姑感情は日韓共通のようだ(笑)。
韓国料理講習会に出かけた。メニューは『チャプチェ』と『海鮮チヂミ』。
自分でも作るが、自己流である。
講師は韓国人。この際、いい機会だからきちんと習おうと思った。
説明を受けてグループに分かれ、調理実習だ。
何とか出来上がってチヂミを切り分けようとする時、講師がテーブルに来る。
驚いたのはコレ。
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韓国料理店でキムチや麺をハサミで切るのを見たことはあるが、チヂミまでとは!
そこまでするか!のハサミ使い。恐れ入りました。005.gif
韓流スターさえ出しておけば日本でヒットするとはさすがに韓国映画界ももう考えていないだろう。
韓国映画自体の日本公開も減った昨今の状況ではあるが、映画祭出品作品やインデペンデント系の映画には骨のある作品が眠っている。
訪問者』もその一つ。
不法滞在するバングラディッシュ人と女子高校生の触れ合いを描いた『バンドゥビ』の監督だ。韓国映画でバングラディッシュ人が登場したのはおそらく『バンドゥビ』が初めてであろう。日本でも急増する外国人の不法滞在問題が韓国でも起こっている。
英語教育が日本以上に重きを置かれている韓国において欧米英語教師から受ける上から目線差別、正当な給与を払わない経営者の、不法労働者に対する差別。差別はいつも二重構造だ。青年と、家庭に問題ある貧しいが鼻柱の強い女子高校生(韓国映画のお約束設定?!)との友情と恋愛の間のような関係が話の軸になっている。
結局、青年は強制送還させられ、少女は大学進学をやめ働くことになる。ラストは彼との関わりによって成長し世界観が変わった少女から未来を感じさせた。

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『訪問者』は大学講師の職をリストラされ妻に離婚され、ワンルームマンションに引越ししてきた男と、訪問伝道青年との話だ。
鍵の故障で浴室に閉じ込められ倒れ失神してしまった男を、たまたま伝道訪問しにきた青年が助けたことから二人の奇妙な友情が始まる。男は「命の恩人、信仰すること以外は何でもお礼したい」と青年を連れ歩くのだが、タクシーや行き先々で騒動を起こす。そんな男に戸惑う青年。まるで接点のない二人だったが、青年は亡き父の面影のある男を「ヒョン(兄さん)を見捨てないよ」とつぶやく。
青年は男を母のいる田舎の実家に連れて行く。
そこで青年の頑なな考えを責める男に、青年は「ヒョンは口先だけだ。人に自慢できるものを持っているのか」とやり返す。

青年の父親はベトナム戦争に出征し、枯葉剤の後遺症で死んだ。青年は法廷で神の「刀を持つ者は、刀で滅びる」言葉を引用し徴兵を拒否する。父親が戦争の功労者であるため徴兵を短縮するという申し出にも「平和のために銃を拒否する」と述べ実刑判決を受ける。
〇月後のある日、男は身なりもきちんとし(おそらく自堕落な生活をやめ仕事についたのだろう)別れた妻にひきとられた幼い息子と会う。男は息子を連れて青年のいる拘置所を訪問する。「お前をここから絶対出してやるからな」。
訪問される者はいつしか訪問する者となっていた。

タクシーの相乗り客との喧嘩の発端は車内ラジオから流れてきたブッシュのニュースである。アメリカを羨む客に対し「イラクで多くの人を殺しながら何を言っているのだ。」
映画には政治的なメッセージが含まれる。男がキリスト教に果たして帰依したのかは不明であるが、青年の、刑をも厭わない信条(信仰)に男は心打たれる。『バンドゥビ』にも共通しているのが、国や宗教の枠にとらわれず絆をつくっていきたいという監督の人間観である。

地味だがとても深い映画だった。
(韓国映画の得意とする)リアリティある場面がよりガツンとくる。
心の扉のインターホンを鳴らす「訪問者」・・・
韓国映画、やはり侮れない。


*『バンドゥビ』はベンガル語で「真の友達」という意味
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「絶対、見て」。映画好きの友人の強力なお勧め映画だった。
台詞の隅々まで味わいたくて3回も劇場で見たという。ミニシアター系にありがちな(?)ヒューマンものと勝手に想像していたので正直なところ、さほど見たいと思わなかった。ところが、ためしにネットでぐぐってみると、アルゼンチン版『殺人の追憶』というレビューがいくつかあった。

『殺人の追憶』と言えば韓国映画の巨匠、ボン・ジュノ監督の作品。『吠える犬は噛まない』『漢江の怪物』など社会派映画でも知られている。映画通が『殺人の追憶』を「ほんとうによくできた映画だ。シーンの意味を知りたくて何度も見たくなる傑作」と言っていた映画。韓流スターは出てこないが、韓流前夜だった公開当時、マスコミの注目度も高く、さすがの韓国映画だとの評価の高い作品だった。しかし、自然に漏れ聞こえてくる映画の内容。血、死体、連続猟奇殺人事件・・・どれもこれもおぞましいモチーフ、大体タイトルからして全然そそられなかった。
でも、いつかは見なくてはいけない映画の中にランクインしていた。

さあ、とうとう見るべき時が来た!DVDを借りる。思っていたより残虐ではない。否、もしかしたら残酷&えぐい韓国映画の免疫が知らず知らずについてしまったのか。慣れとは恐ろしいものだ(^_^;)。
個人的な意見だが、韓国は一つ一つ積み上げていくサスペンスものが苦手だと思っている。推理小説もしかり。だが、これは実によく練られた脚本だった。整合性もきちんとある。ひしひしと迫りくる恐怖を見ているこちらまで感じる。ラストの落ちもきちんとつけている。
ギリアム監督の『未来世紀ブラジル』のような、あっと息を飲むシュールで斬新な映像があってびっくりした。

次はいよいよアルゼンチン版『殺人の追憶』の『瞳の奥の秘密』の番だ。レンタル開始を待って視聴。
宅ツタ(TSUTAYA宅配レンタル)の愛想のないDVDケースのおかげで、ジャケットからの先入観を持たなくてすんだ。映画が始まってすぐ、いきなり血まみれの全裸女性死体登場!DVDだとつい早送りする私が、『殺人の追憶』と同じく一度も早送りしなかった。私の「面白さ」のバロメーターの一つだ。友達ほど絶賛はしないけど、サスペンスでもありラブストーリーでもあるこの映画はかなり面白かった。軍政権下のアルゼンチンもよく描かれ社会映画としても通じるだろう。なるほど、台詞の妙味を味わうことができる大人の映画だった。アカデミー外国映画部門受賞はカンヌと違って(笑)妥当だと思う。

結局のところ『殺人の追憶』との共通点は「過去の未解決事件を追いかける」だけだった。追いかける者はかたや刑事、かたや裁判所事務官。殺人事件動機はアルゼンチン映画は愛憎。さすがのラテンです。『殺人の追憶』の方は・・犯人がつかまらない未解決事件だから不明。(現実にあった事件を基にした映画)
誰です?「アルゼンチン版殺人の追憶」と言った人は。全く別物です!
でも共通点がもう一つあった。暗い題材なのにくすっと笑える。
韓国映画とラテン映画、暗いのにそこはかとなく可笑しい、そういう意味で似ているかもしれない。
ベートーベン・ウィルス』、DVDを貸した三人全員が感染してしまった。
うち一人はかなり重症である。

症状はこうだ。三回も見たのにもかかわらず、ずっと手元に置きたくてDVDを購入。主役のキャラにはまり、演技力にはまり、演技に対するストイックな姿勢にはまり、とうとうファンクラブに入会。頭が切れて男勝りでクールな彼女の信じられない行動に驚く。(尚、彼女は只今、字幕、吹き替えと7回目視聴に突入だとか・・)

60代前半の男性はまさかの感染である。
退職したとはいえ、趣味に勉強、現役の奥さんの代わりに夕食づくりを一手に引き受けている忙しい人だ。
言われるままにDVDを貸したはいいものの、実は少し後悔していた。大体、男性がDVDを借りてまでドラマを見るのだろうか。ましてや18話もある韓ドラだ。ノリで言ったのであって本気ではなかったのではとまで思った。

ところが彼は夢中で見て3日間で見終えたと言うではないか。
男性にドラマの感想を聞くのは初めてだ。
「クラシックが題材なのでドラマに品がある。」
なるほどなるほど。
彼はドラマを見ながら元職場の二人を思い浮かべたと言う。
元部下Aさんは優秀な人なのだが、常に非は他人にあるとする人だった。人の言うことを聞かないので周りも何も言わなくなり(蔭では言うが)孤立していった。年をとり少し変わったが、一度張られたレッテルはなかなかとれない。

元上司Bさんは厳しすぎて周りから煙たられていた。だが自分を鍛えてくれているのだと受け入れられるようになっていくと、Bさんの素晴らしい点がたくさん見えてきた。今ではBさんは仕事というものを教えてくれた人だと感謝していると。
そう言われてみれば、ドラマの主人公の指揮者は二人の性格を兼ね備えているようだ。

私はこの指揮者が夫だったらどうだろう。。と妄想にふけっていたというのに(笑)
縦社会にいる男性の感想は視点が違っていて面白かった。

そして彼は私に一枚のCDを貸してくれた。
尺八演奏家、藤原道山のCDだ。
彼が行ったコンサートで藤原道山が(ドラマで使われた”4分33秒”の作曲者)ジョン・ケージの曲を演奏したからだと言う。
『ベートーベン・ウィルス』を貸して尺八のCDを借りるなんて思いがけない展開だ。
彼からも、ファンクラブに入った彼女からも、きりがないほど考えさせられる素晴らしいドラマを紹介してくれてありがとうと言われ、ちょっぴり鼻高々な私である。

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*”4分33秒”
ドラマでは市民オーケストラを私物化しようとする新市長に抵抗して就任式で演奏した曲。
1楽章33秒、2楽章2分40秒、3楽章1分20秒の計4分33秒。楽章の区切りを示す以外は何もせず(演奏せず無音)退場する。
このところの韓国料理や食材の食卓への進出はめざましい。
昔はせいぜいキムチ、韓国海苔、ビビンバ、クッパくらいだった。それが今ではユズ茶やチャプチェ、チヂミが普通のスーパーで当たり前のように売られている。
サンチュ(サニーレタスのようなもの)を初めて地元のスーパーで見かけた驚きはもうない。

しかし、カムジャタン(豚の背骨とジャガイモ鍋)はまだまだメジャーではないようだ。
ドラマの中で美しいヒロインたちが手づかみで肉をかぶりついているのを見て、一体どんな料理なのかとずっと思っていた。

食べてきました。成人病検診も終わったことだし(笑)結果がでるまでの執行猶予期間。つかの間の幸せを楽しもうじゃないの・・とクーポン片手に新しくできた韓国料理店へいざ行かん。

カムジャタンをオーダーする。
出てきた鍋には大きく切ったジャガイモがゴロゴロ、骨付き豚肉。上にはエゴマ(青じそのようなもの)がどっさりのっている。
カンジャタンにエゴマとは意外な組み合わせ。
あれれ?汁が白い。聞くと煮立つと赤く染まるという返事。ゴトゴト煮えるのを待つ。次第に汁の色が赤くなる。
頃合いを見計らって骨付き肉をほおばる。確かにゼラチン質豊富、コラーゲンたっぷり。しかし骨のまわりにほとんど肉はない。あまり肉を食べた気はしない。肉食人間には物足りないだろうなぁ。
しかしジャガイモが実に美味しい!
芯がすこし残っているほどの硬さ。
ジャガイモ=ほくほくの固定概念を裏切る新しいジャガイモの味。
エゴマといっしょにいただく。ほろ苦いエゴマがしつこさを消すようだ。身体が温まってくる。〆は勿論、ご飯を入れ韓流雑炊。
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f0234728_15593428.jpgエゴマチヂミも初めて食べた。
青じそピザが大好きな自分。エゴマチヂミが気に入らないわけはない。
家でも作ってみようとスーパーでエゴマを手に取った。結構な値段だった。

エゴマが青じそと並ぶにはもう少し時間がかかりそうだ。
猛威を振るうインフルエンザではありません。
韓国ドラマ『ベートーベンウィルス』です。
二年前、家族ぐるみではまった。日頃、帰宅の遅い夫だがこのドラマ見たさにすっ飛んで帰ってきたほどだった。マイ韓ドラNo1だ。

去年の暮れ、このドラマがたまたま話題に上った。韓国人の友人は既に見ていた。
一緒にいたもう一人の友人BさんにDVDを貸したところ「韓ドラを超えている。ストリーが想定外に進んですごく面白い」と目を輝かす。それを聞いたCさん、そして男性Dさんまで「自分も見たい」。
ベートーベンウィルス』は私の周りでウィルスのように蔓延中だ。

ベートーベンウィルス』は『のだめ』にインスパイアされて作られたドラマだ。
設定を社会人オケに変え、ストリーにもっと厚みを加えてある。『ベートーベン』は韓国で初めての本格的な音楽ドラマということもあって、音楽考証はさすがに『のだめ』の方がしっかりしている。だが、人間ドラマとしては『ベートーベン』が上だ。

私は韓国ドラマは今では一年に1~2本くらいしか見ない。短くても16話はあるのでエネルギーと時間がいるからだ。何を見るかは感性を研ぎ澄ませ(?!)、真剣勝負で選ぶ。お陰で今のところ外れなしだ。

優秀なドラマは優れた脚本と、深い人間洞察からなる台詞を備えている。
情と力技でひっぱり「あの人は何処へ」「あれは一体どうなったの」が多い韓ドラにおいて『ベートーベンウィルス』は異色の作品だ。捨てキャラがいない、細かいエピソードもきちんと回収している。

主役の指揮者のキャラが際立っていた。
ここまでいうかの毒舌を吐く。
韓国でカンマエ(主役の名前)シンドローム起きたほどの痺れる毒舌がこのドラマの魅力だ。
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<第4話より>
みなを屋上に集めたカン・マエ。
それぞれ音楽を続けなかった事情をきき、
「親のため子どものため犠牲になった?いろんな事情を言い立てるが、結局君たちは優しすぎる、いやちがう。バカなんだ。いや優しいのでもバカでもない、結局したいこともせずに逃避している卑怯者だ。」
と罵倒。
韓国映画は、心の中に巣食う醜いものに蓋をせず、容赦なく引きずり出す。
エネルギーがいるので、できれば韓国映画は見たくない。
韓国映画をマニアックに好きな人は、マゾか性格がいびつじゃないかと疑ってしまう。

息もできない』は、韓国映画をいくつか見た者なら既視感あるモチーフばかりだ。
つっぱった女子高生と社会からはみ出たやさぐれた男。
最悪の出会い。反発しながらもいつか心通わせる。
劣悪な家庭環境。貧しさ。子供の足を引っ張る親。
切れないしがらみ。
交通事故。
ハッピーエンドにさせない因縁。

暴力シーンは嫌いだ。やくざ映画は見ない。血のシーンはいつも早送りする。
なのに暴力シーンだらけのこの映画から目をそらすことができなかった。なぜだろう?
暴力をふるう主人公が、ふと見せる不器用な優しさのせいだろうか。
暴力が、行き場のない傷ついた魂の叫びのようにみえるからだろうか。

韓国映画のラストは日本と全然違う。
普通、ここで余韻をもって終わるだろうと思うところで終わらない。これでもか、これでもかと物語をつなげていく。そのしつこさ、日本人はかなわない。
いつまでもストーリーが続くので、暗さと悲劇性が薄れる。しつこさが「救い」になる。韓国映画の持ち味の一つだ。
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『ペパーミントキャンデー』『オアシス』『シルミド』『トンマッコル』『ケムル』『母なる証明』etc・・・
エグくてグロくてハードで二度は見たくない映画ばかりだ。だけど、どれもマグマがうごめいている。好きじゃないのに、次は何をえぐり出すのか気になるのが韓国映画だ。