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御在所岳には登山道が三つある。表登山道、中登山道、裏登山道だ。そのうち裏登山道が初心者向け・・と聞いていた。

ロープウェイ山麓駅から裏登山道口に向かって歩く。標識通り歩いたはずなのだが、突然道が消えた。木の根っこを両手でつかみ崖をよじ登る。こわい!手を離せばどうなるか。後ろからやってきた人も「初心者向けと聞いていましたが、結構大変ですね」と話しかけてきた。登山口近くになって県道が視界に現れた。おかしい、多分どこかで間違えたのかもしれない。
やっとの思いでと裏登山口に着き、登山届を投函する。すでに疲れているが、ここからがスタートなのだ。

川に架かる丸太橋を何本か渡って日向小屋に着く。ここまでは前回行った。ところがその先の道がわからない。向こうから歩いてきた人に聞く。川の中を歩いて渡ると教えてくれた。びっくりだ。気をつけて川に入り石から石に足を乗せ向こう岸に渡る。険しい道を上り、ようやく四合目の藤内小屋に着く。持ってきたおにぎりを食べる。川を見下ろし、せせらぎを聞きながらしばらく休憩する。そうこうしているうちに、気づくと周りにいた人たちはとっくにいなかった。

出発が遅かったので1時を回っていたが、せっかくなので先に進むことにする。
ところがここから先は岩だらけ。これじゃ山登りではなくて岩登りだ。まだ2時と言うのに空は次第に暗くなってくる。降りてくる人に「ずいぶんゆっくりですね。」と言われるが、「帰りはロープウェイで降りますから。」と返す。
しかし見上げても岩、岩、岩。この道でいいのか視界が開けないので不安になってくる。上る人は見当たらないのでついていくわけにもいかない。迷ったが、下山することにした。大体スタートが遅すぎたのだ。
●そんなわけがない!~御在所岳登山_f0234728_18410536.jpg
裏登山道は本当に初心者向けなのだろうか。後で調べてわかった。
2008年の集中豪雨で二つの山小屋半壊(今は建て直されたが)、川幅が広がり大岩がごろごろになり、一部の登山道が消滅したというではないか!
裏登山道は決して初心者向けではない。私は声を大にして言いたい。

# by feliza0930 | 2020-10-30 18:41 | ・EXERCISE
マスクがぐしょぐしょだ。面白そうと思って見た映画だったのに。

薬の神じゃない』はジェネリック密輸事件を描いた中国映画だ。
いきなりインド風の音楽、度肝を抜くオープニング。バイアグラとか怪しい薬を売る男、チョン・ヨン。家賃も滞り妻にも見放される始末。ある白血病の患者から頼まれたインドの薬の密輸。正規の白血病の薬がとても高くて手に入らないからだ。
危ない橋はわたりたくないチョンヨンだったが、背に腹は代えられぬ。とうとう薬を求めインドへ。

金儲けのために始めたジェネリック商売、薬は飛ぶように売れ白血病患者にも感謝される。バブリーな生活。それが後半は一転する。脂ぎって俗っぽかったチョン・ヨンの顔がどんどん変わっていく。
最後は涙なしでは見られない。

ハリウッドばりのカーチェイスもある。目が離せない120分。
実際にあった事件をもとにした映画。中国が大きく揺れ薬に大きな改革が起こったとか。

さほどの期待はしていなかったのに、拾い物をしたような映画だ。
社会派エンタメと言えば韓国が得意分野。だが、中国映画も侮れない。中国映画、これからも注目していきたい。
●涙なしでは見られない『薬の神じゃない』_f0234728_06562109.jpg
                     (映画.com)



# by feliza0930 | 2020-10-27 06:56 | ・MOVIE
●『博士と狂人』(少々ネタバレあり)_f0234728_10142810.jpg
                                (映画.com)
血しぶきが飛ぶ。ぎゅっと目をつぶる。もう終わったころかなとそろそろと目をあける。
今、話題の『鬼滅の刃』ではない。『博士と狂人』だ。
体に刺さる柵、顔に刻印、自傷行為、目を背けるシーン。そのたびに目をつぶる。

『博士と狂人』はすさまじい映画だ。だが、すさまじいのは血のシーンだけではない。
ショーンベーンの熱演、狂演!

この映画は学歴がないたたき上げの学者と精神の病んだ殺人犯が作るオックスフォード大辞典の話だ。
辞書作りの話は元々興味がある。今までに『舟を編む』(日)、『マルモイ』(韓)を見た。
言葉を集める、年代別の意味の変遷、それを裏付ける用例集めは辞書作りの基本だ。
用例は生活に近ければ近いほどいい。今と違ってネット検索はできないので、記憶力が頼りの手作業だ。
気の遠くなる作業を先人たちがしてきたので私たちは辞書の恩恵にあずかっている。

舟を編む』は辞書編纂作業を、『マルモイ』は日帝時代下での辞書作りを、『博士と狂人』は妻たち、精神病、たたき上げ×アカデミー勢力、抑えることのできない愛・・も描き、より複雑により壮大に物語は進んでいく。

最後には救いも描かれていた。
私的に今年の一本になることは間違いない。ただ上映館数が少なすぎて、埋もれてしまうのではないかと心配している。

# by feliza0930 | 2020-10-21 10:16 | ・MOVIE
愛知県芸術センターでの久しぶりの大々的な展覧会『古代エジプト展』を見に行った。土日は時間予約制。コロナ以前と違う観覧システムだ。もちろん、密になるのを防ぐための対策であるのだが、入場予約時間に来ると既に長蛇の列ができていた。中に入ってもかなり混んでいた。
●自由自在ヒエログリフ~『古代エジプト展』_f0234728_18032148.png
展示はオランダのライデン国立古代博物館所蔵のもの。
CTによるミイラ透視など、以前見たボストン美術館のエジプト展にはなかった展示があった。包帯を取ることなく中のミイラの内臓まで観察できるとは科学の進歩に驚く。

しかし、私が一番感動したのはヒエログリフ(象形文字)だ。ヒエログリフは上から下に、右から左に、左から右に、三方向で書かれているとか。(下から上だけはない。)どこから読み始めるか迷うのではと思ったが、描かれている人間や動物の向きで文字の読む方向が決まるらしい。例えば右に向いていたら右から左に読む。

古代エジプト人はなんと発想が柔らかいことだろうか。
●自由自在ヒエログリフ~『古代エジプト展』_f0234728_18002861.png
              (Wikipediaより)

# by feliza0930 | 2020-10-13 18:04 | ・OTHERS
3月以降、県外にはほとんど行っていないが、代わりに近場の御在所岳によく行くようになった。
ロープウェイのパスポートを買ったからだ。
ロープウェイ入口の駐車料無料、同行者のロープウェイ代金2割引きなど特典もあり、安くはなかったが、充分元を取っている。

ロープウェイ終点からリフトには乗らず山頂まで歩く。せいぜい1キロの距離だが、上り坂なのでこれがなかなかきつい。往復すれば結構な運動となる。
●山ガールへの道は靴下から_f0234728_14412322.jpg
しかし問題は靴。街歩き用のシューズなので底が薄い。山道にはよくない。
それで軽い山登り用の靴と靴下を買うことにした。
アドバイスにしたがって靴はワンサイズ上を買った。靴下は無地と、ストライプがあった。
どちらにするかなかなか決められないので、店員さんに聞いた。「あなたならどちらにしますか。」すると店員さんは「無地です。」と即答する。「どうしてですか。」と私。
「ストライプが嫌いだから。服でもストライプは選びません。それにこの色、ズボンが短かったらものすごく目立つじゃないですか。」とはっきり。
そういえば私もストライプの服はほとんど着ない。きっと私もストライプが嫌いなんだわ。
影響されやすい私は結局、地味な無地の方を買った。

山ガールへの道は始まったばかりだ。

# by feliza0930 | 2020-10-09 14:54 | ・MONO