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●夢

夢を見た。

私は引っ越しをすることになり、荷造りをしていた。
娘は引っ越ししたくないのか、彼氏にふてくされている。
私は二人にしてやろうとそっと階段を下りた。

階段の下では父が礼服を着て立っていた。
傍らには母らしき人が父に寄り添っている。
父は、私と夫にこう言ったのだ。はっきりと。
「今まで向かい合ってくれてありがとう」。
私は泣いて、目が覚めた。

父は孫娘の結婚前に倒れた。
幸いにも命をとりとめたが、もう昔の父ではなかった。
それでも私たちは父に参列してもらおうと努力をした。しかし、それは結局、無駄に終わった。
直前に無理だと断念したからだ。

父は最愛の孫娘の結婚式に出られなかったのが、さぞ心残りだったのだろう。
だから夢の中で、礼服を着て娘の結婚を祝ってくれたのではないだろうか。
また父の一言は、母に優しくできなかったことをいつまでも責める私の心を軽くしたかったのか。

今まで霊とか魂などあまり信じなかったけど、今は違う。
私は父母に守られていると感じる。
流れる涙はもう悲しいからじゃない。

父の傍らに母がいてよかった。
父の体はこちらにあっても、心は既に向こうで母と一緒に住んでいる。
未だに母の死もわからず、ご飯を食べながらうとうとする父に向かって、心の中でつぶやく。
「お父さんよかったね。お母さんと一緒にいれて」。
by feliza0930 | 2011-04-06 19:42 | ・LIFE