●フィナーレはお祭り騒ぎ~アメリカンアイドル10

真っ白な紙吹雪が舞う。客席にも舞う。ステージに雪のように降り積もる
「優勝者は・・・スコッティ!」と司会者が告げた瞬間、ノキアホールはウワァ!と大歓声で包まれた。
「これまで長い道のりをローレンと闘ってきた。この結果を神様に感謝したい」。いつも憎たらしいほど冷静なスコッティだが、今日はさすがに声が上ずっている。(本当だね。よく頑張ったよ)予選から見ていた私は涙がこぼれる。え?どうしてなの?泣いている自分に驚く。ローレンが勝っても、彼は同じことを言っただろう。そのくらいファイナルには相手を蹴落としてまで勝ちたいというギラギラしたものは感じられなかった。それが物足りなかったのだが、ハイスクールの挑戦者らしく爽やか青春、FRIENDSHIPファイナルもよかろう。

スコッティはデビュー予定曲(決勝の二人にそれぞれ用意される)を歌う。歌詞のテロップが入る。前に聞いたときは地味な曲だと思ったのに、歌詞の意味がわかると、じ~んとくる。うん、悪くない。♪まだまだ未熟な自分だけど、君への愛。言葉では言い表せないけど一生かけても伝えてみせる♪ さすが、名プロデューサー、ジミー。アメリカ人のツボを心得ている。やさぐれ(笑)ヘイリーでは歌えない。スコッティは客席に降り、両親はじめ前列の人と次々とハグする。ステージに戻ると、かつてライバルであった仲間達のハグが待っていた。審査員のジェニファーロペス達もいつの間に壇上に上り、ハグの輪に加わっている。アメアイ10の感動の瞬間だった。
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ナビゲーターの小倉智昭やディープスペクターは言う。「アメリカンアイドルのフィナーレはアカデミー受賞式みたいなもの」。それはさすがに言い過ぎでしょと思ったが、あながち嘘ではなかった。次々と高級車から真っ赤な絨毯に舞い降りるトップ13とゲストたち。トム・ジョーンズやトニー・ベネットなどアメリカポップ界の重鎮、今をときめくレディーガガやビヨンセ等、豪華なゲストたち。ゲストと競演するトップ13のパフォーマンスはとても楽しい。

彼らはファイナリストの二人に容赦ない。「16歳と17歳だよ。俺たちは子供に負けた」「まだミルクのにおいがするわ」「選挙権もない」「R指定映画も見られない」「筆記体なんてやっとこの間、書けたんだよ。俺は5年前から書いているのに」(ええ?!そうなの?アメリカ人!)遠慮のおけないコメントが仲の良さを表している。

脱落ショックの自虐ネタコントが笑える。「二度も脱落したんだよ。動揺して医者に助けられたのを見ただろう。」「ランディに何度も優勝候補だって言われたのに」とどちらの脱落ショックが大きかったか言い争っている二人に、たすきがけしたピア登場!タスキには『私が一番ショック』の文字が。優勝候補の呼び名が一番高かったピアに二人は頭があがらない。すごすご退散(笑)

審査員の秘蔵映像が合間に紹介される。「優勝だ」「優勝戦線に舞い戻ったぞ」「優勝に近づいた」ランディーは一体、何人に「優勝!」と叫んだだろうか。「美しい」と出場者から賞賛され幸せに酔うジェニファー。その映像を見て、今日のゲストであるラテン歌手の夫は渋い顔。放送禁止用語連発のスティーブン。映像を見て一人でにやけてしまう。

トップ11あたりから大甘で最上級の褒め言葉の大安売り、番組にしまりがなくなった審査員のコメントだったが、どの人も温かい人たちだった。
スコッティとローレンが才能あふれる軍団のトップかと拍子抜けしたが、じゃあ誰だったら優勝にふさわしいかったのかというと思いつかない。飛び抜けたカリスマはいなかった。だけど一人一人の個性が光っていた。

「一番ショックだったのはジェイムズが落ちたこと」と言う心優しいステファノ。彼の透明感のある伸びやかな声が好きだった。シャウトするロッカー魂の持ち主ジェイムズ、愛すべきポール、ベースひきの頑固なアーティスト、ケイシー、ゴスペルなら超音域の持ち主、ジェイコブ、年に似合わぬ低音の魅力、レディースキラー(?)のスコッティ、リズム感抜群のダンサー、ナイーマ、ディーバのピア、天才少女ティア、やさぐれ&男前ヘイリー、そして全アメリカの妹ローレン。全員がアメアイシーズン10の優勝者。一人欠けても寂しい。

アメリカアイドル10フィナーレはお祭り騒ぎ。そう、シーズン10はそれでいいのだ。
by feliza0930 | 2011-06-08 21:38 | ・MUSIC