●カーネーション

10月
NHK朝ドラ『カーネーション』初回を見た。ぶっとんだ。迫力、カメラワーク、スピード感、どれをとっても従来の朝ドラレベルを超えていた。まるで映画のようだった。
青春のある時期を岸和田で過ごした夫は、ドラマにでてきた「だんじり祭り」を懐かしがっていたが、私はもう見るのをやめようと思った。1話がこんなに完成度が高いと、後は失速して落胆するだろうと勝手に決めつけていたからだ。
だが、予約解除し忘れたのでハードディスクには『カーネーション』がどんどんたまっていった。

11月
たまたまつけたテレビに『カーネーション』がうつった。面白さは1話に負けていなかった。郷愁を誘う音楽も耳に心地よかった。『三丁目の夕日』に似ていると思っていたところ、まさしく同じ作曲家だった(私の耳も捨てたものではないと自画自賛・・)。
それ以来、毎日ドラマを視聴するようになった。

そうなるとまだ見ていない部分が知りたくなってくる。ここでハードディスクにたまった録画の出番だ!消さなくて本当によかった。ほぼ1ヶ月分を一日、朝ドラの”一気見”なんて初めての経験だった。

『カーネーション』のヒロインはもしかして歴代のヒロインの中で一番柄が悪いかもしれないが、私は毎朝、ヒロインと共に泣いて笑っている。

ヒロイン尾野真千子を見出したのは映画監督、河瀬直美だ。河瀬は『萌の朱雀』でカンヌ新人監督賞を受賞している。もっとも私には彼女の映画は芸術的すぎてよくわからない。暗い場面、暗いストリーが眠気を誘う。
河瀬の最大の功績は尾野真千子を発掘したことだ。地元の中学の下駄箱を掃除している尾野をスカウトしたという。一体どれだけ目利きなのだ!尾野はもはや糸子にしか見えない。
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母は晩年、耳が遠くなっていたのだが、大河ドラマと朝ドラだけは欠かさず見ていた。『ゲゲゲの女房』も楽しみにしていた。ところが後続番組の『てっぱん』が始まると、「ドタバタで『ゲゲゲ』とレベルが違う(!?)」と言い、見なくなってしまった。

私は思う。母がもし生きていたら『カーネーション』を見ていただろうかと。ヒロインの口の悪さにびっくりしつつも、どんなことがあってもへこたれないヒロインに、母は自分の好きな言葉「人生はいつも勉強だ」のエールを送っていたに違いない。
by feliza0930 | 2011-11-17 23:56 | ・DRAMA