●迷走する夏木糸子~カーネーション

糸子役が尾野真千子から夏木マリに交代して一週間がたった。

今まで糸子の周りにいた者は三人娘をのぞき全員あの世行きだ。
彼らはモダンになったリビングルームのサイドボードの写真ギャラリーの中にいる。
高齢だった糸子の母親はわかるが、糸子と大して年が変わらないようにみえる恵や昌子、八重子さんや北村まであの世だ。糸子は72歳。昭和60年代はもう充分、高齢化社会に突入している。糸子とそう年も変わらないものが生きていても全然おかしくない。

せめて北村だけでも生かしてくれたら、ちょっとはドラマの雰囲気も違っていただろう。
まるで違ったドラマを見せられているようだ。
あのはつらつとしたカーネーションは一体どこに消えたのだろう。
モダンだが寒々としたリビングルーム。商店街はシャッター街に見える。金券ショップと不動産やのお兄さんだけがご近所さん。
夏木マリ、岸和田弁と年寄りを意識してかわざとゆっくりに語るナレーションがねちっこい。演技も尾野糸子ならこうだっただろうにとつい脳内変換してしまう。

しかし、渡辺あやが本当に描きたかったのはこの1ヶ月だと言う。
先週末、善作を登場させてテレビの前の視聴者に涙をこぼさせたところでラストにすれば
確実に後生に残る名作ドラマになっていた。
敢えてそうさせず脇を全部あの世送りにしてまで彼女が描きたいのは一体何だろう。
こうなったらそれがわかるまで私は見届けますよ。

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<桑名のあられ屋さん>

*この違和感は夏木マリよりNHKの責任が大きいと思う。
制作発表の時に子役から三人並ばせておけばいいものを今年になってからいきなりの不意打ち。段取り悪すぎです。視聴者不在と言われても仕方がないと思う。
by feliza0930 | 2012-03-09 12:28 | ・DRAMA