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●方向音痴の処方箋

私の方向音痴ときたら自慢じゃないが相当なものだ。友人も呆れるほど。
いつも友人に車で連れていってもらう場所に、一人で行かなくてはならない時があった。近くに来ているはずなのに迷ってしまい、先に現地に着いている友人にSOSの電話をした。
「私は今、一体、何処にいるの?」

大きいホテルも苦手だ。いつも渡り廊下をうろうろしてしまう。
こんなひどい音痴は私くらいだろうと思っていたら、世の中には同じような人もいるものだ。
知人があるホテルに泊まった。エレベーターを降りたら左右に客室が分かれているだけのさほど大きなホテルではない。だが、エレベーターを降りる度に知人は右が左か迷ったという。それを聞きあの賢い人もと安心した。
方向音痴とは右脳?左脳のどこかが未発達に違いない。生まれつきのものとずっと諦めていた。

ところが最近、いい話を聞いた。来月、一人でパリを旅する人の話だ。
彼女はいつも旅に出る前から地図を眺めると言う。そうしていると電車や地下鉄の路線図や駅名、道路が頭に入る。ストリートビューでも確かめておく。
前もって地図を頭に入れておくと、現地に着いてはじめて地図を見るのとは大違いだと言う。
お菓子と紅茶の先生でもあるその人はパリの地図を見せてくれた。地図には道順に色マジック、お店にはマークがあった。「地下鉄の~線に乗ってこの通りを歩いてこの店で〇〇を〇個買って、この角を右に曲がってこの店で**を買って、・・・・ホテルに戻って中庭のあるテーブルに買ったお菓子を並べ食べ比べする」。
ストリートビューは私なんかは行ったときの楽しみがなくなるのではと思うのだが、そんなこともないらしい。「(ストリートビューが古い情報だと)あ、この店、つぶれている、とか、あ、あったあった。ストリートビューと同じ」と確認するのが楽しいらしい。

ストリートビューはともかくとして、駅名が既に頭に入っていると効率がよいのはわかる。旅行には時間が限られているからだ。
その昔、エルミタージュ美術館に行こうとして、駅から真逆方向にどんどん行き、1時間以上無駄にしたことを思い出した。人に聞くにもなかなか英語が通じなかった。ロシアなんて滅多に行けないところだ。
あの時間惜しいことしたなぁ・・・

方向音痴の私は地図を見るのを最初からあきらめてしまう。でもこれからはもっと地図と仲良くしよう。行く前から地図を眺める習慣をつけよう。そうすれば方向音痴も少しは改善されるかもしれない、そう思うとなんだか未来が開けてきたような気がする。
●方向音痴の処方箋_f0234728_1944205.jpg

by feliza0930 | 2014-05-22 19:45 | ・TRAVEL